新型「ムーヴ」は新たな顧客を開拓できるか

2014年01月09日 16:46

 全国軽自動車協会連合会によると、昨年もっとも軽自動車の販売台数が多かったメーカーはダイハツ。「ムーヴ」「ミラ」などが人気だった。2位は僅差で「ワゴンR」などのスズキ、3位は「N-BOX」が人気のホンダとなっている。

 シェア1位のダイハツ、中でも人気の「ムーヴ」を運転しているのはどんな人だろうか。全国軽自動車協会連合会によると、「世帯あたり軽自動車普及率」(平成25年3月末時点)の1位は佐賀県、2位は鳥取県、 3位島根県となっている。軽自動車ユーザーは地方に多い。

 また、全国約3万人の消費者の購買行動を分析するマーケティングツール「ぺるそな」を使い、ムーヴユーザーの属性を抽出してみたところ、ムーヴを運転しているのは地方在住の女性が多く、20代の割合が平均よりも高いとの結果になった(データは11年9月時点)。

 彼女らの情報入手ツールは「テレビ」「ネット」が高い一方、「家族・友人・知人などからの口コミ」も平均より高い。よく読む雑誌は『サンキュ!』『オレンジページ』などの主婦雑誌が最も多く、次いで『MORE』や『WITH』などのOL向けもよく読まれている。地方の主婦や会社員が比較的、多いのだろう。

 ダイハツは昨年、新型「ムーヴ」に軽乗用車としては初の「衝突回避支援システム」「誤発進抑制制御機能」を採用。高い性能と安全性をPRしようと、法廷を舞台に様々な証言者がその魅力を伝えるTVCMをオンエアした。

 「基本性能編」では、「低燃費だけじゃない。新ムーヴ」として、弁護士役の役所広司と証言者役の渡部篤郎が、法廷で真剣にドライブのマネをし始めるという演出が話題に。同CMなどのキャンペーンは、13年の「ACC CM FESTIVAL」で、マーケティング・エフェクティブネス部門の「総務大臣賞/グランプリ」を受賞した。従来のユーザーである若い女性や主婦層だけでなく、男性も含めた幅広い層に新型ムーヴの魅力をPRできたということかもしれない。(編集担当:北条かや)