安倍総理はスイス・ダボスでの世界経済フォーラム年次会議冒頭演説で「2020年、東京でオリンピック選手たちが競い合う頃には日本の電力市場は発送電を分離し、発電、小売りとも、完全に競争的な市場になっている」と断言した。
また「40年以上続いてきたコメの減反を廃止する。民間企業が障壁なく農業に参入し、作りたい作物を、需給の人為的コントロール抜きに作れる時代がやってきます」と農業市場で大改革が始まることも示した。
安倍総理はTPPに関しても「私の経済政策を支える主柱」と語り「欧州とのEPAも進める。日本はこれからグローバルな知の流れ、貿易のフロー、投資の流れに、もっとはるかに深く組み込まれた経済になる。外国の企業・人が最も仕事をしやすい国に日本は変わっていく」と自らが目指す、企業が世界で最も活動しやすい環境づくりへの決意を披露する格好になった。
また、法人税率の引き下げをはじめ「企業がためたキャッシュを設備投資、研究開発、賃金引上げへ振り向かせるため、異次元の税制措置を断行する」と表明。雇用市場についても「改革する」と世界の舞台で表明した。
安倍総理は24日に召集される国会についても触れ「会社法改正を提案する」とし「これで社外取締役が増える。来月中には機関投資家にコーポレート・ガバナンスへのより深い参画を容易にするため、スチュワードシップ・コードを策定する。それらを実現させれば2020年までに対内直接投資を倍増させることが可能になる」との考えを示した。(編集担当:森高龍二)