今、都会には、子供が伸び伸びと遊び回れる自然にあふれて安全に遊ぶことができる空間が無くなっていっている。加えて室内ゲーム機が爆発的にヒットして、ますます子供が外で身体を動かして遊ぶことがなくなっている中、(株)ボーネルンドは、室内ではあるものの、幼稚園・保育園での遊びよりも、はるかに身体を動かして子供が遊べるように工夫された遊び空間を「キドキド」首都圏中心に全国19か所で展開している。
今回、ボーネルンドは、「あそび」を科学的に考え開発した親子の室内あそび場「キドキド」の体験を促進させるため、214年3月1日から30分無料の誕生日ご招待サービスを開始することを2月10日に発表した。
「キドキド」は、運動大国デンマークの体育理論に基づいて開発されたボーネルンドオリジナル遊具を中心に、子どもたちが発達段階に応じた多様な遊びを存分に楽しめるよう、工夫をこらして設計されている。さらに、常駐するスタッフ「プレイリーダー」が、たくさんの遊びの見本を示して、親子の遊びをサポートしてくれる施設である。
04年年に開業以降、来場者数は好調に伸び、昨年は年間約220万人の親子が来訪。子供が伸び伸びと遊ぶ一方で、親は親同士の情報交換の場としても利用できることから、子育てに必須の施設として全国の親子から幅広い支持を集めているという。
ボーネルンドによると、文部科学省の調査結果で、現在の小学校3~4年生の子供の基本的な動作の習得は、25年前の幼稚園児のレベルにまで低下。これに連動して、ケガや生活習慣病も増加しているという。このため、文部科学省は平成21年度から、新しい学習指導要領で、特に小学校低学年の体育で基本的な動きを遊びながら身につけるよう推進している。
山梨大学の中村和彦教授が、10人の5歳児が30分間、キドキドでの遊びと通常保育での自由な遊びを比べたところ、どれだけ多くの種類の動きがしたか、どれだけ多く歩いたか、の2点において、通常保育ときよりも、キドキドが共に2倍以上も上回ったことが判明。その効果の高さは実証済みである。
「キドキド」は、室内空間で遊びが多用途にあらかじめ用意されていること、およびスタッフによる遊びの提案が行われるサービスが提供されていることなど、昔の子供が自然の中で、子供自身が自ら考えて独創的な遊びを作りだす創造性の養成には劣るが、それでも、今の室内に閉じこり、遊ぶにしても、遊び方が限定される保育の場よりも、子供にとっては心身の健全な成長を促す効果が大きいであろう。
少子化の中で、対象市場の拡大は見込めないが、母親に高い支持を得られると思われることから競合の少ない内に、フランチャイズで一気に拠点を拡大すると、利用しやすくなり、利用者が急増するのでは考えられる。(編集担当:阪木朱玲)