今週、2月第3週(2月17~21日)は5日間の取引。17日はアメリカが「プレジデント・デー」の祝日で休場し、カナダも金融、経済の中心地トロントが属するオンタリオ州が「ファミリー・デー」の祝日で休場になり、NY市場は15~17日は3連休になる。
国内の経済指標は、17日は10~12月期の国内総生産(GDP)速報値、12月の鉱工業生産指数確報値・稼働率指数、18日は工作機械受注確報値、19日は12月の全産業活動指数、1月の訪日外国人数、全国百貨店売上高、20日は1月の貿易統計、コンビニエンスストア売上高が、それぞれ発表される。
17日に個人所得税などの確定申告の受付が始まる。申告受付期限は3月17日。17~18日は日銀の金融政策決定会合が開かれる。18日は昼休み前後に結果が発表され、大引け後に黒田日銀総裁が記者会見を行う。19日には2月の日銀の金融経済月報が、21日には1月21、22日に開かれた日銀の金融政策決定会合の議事要旨が発表される。週末の22~25日はシンガポールでTPP閣僚会合が開かれる。アメリカはオバマ大統領が訪日する4月までの交渉決着を望んでおり、TPP交渉はいよいよ大詰めに入る。22~23日には真夏のシドニーでG20財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。22日はソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション4(PS4)」が国内発売される。
主要企業の決算は、3月期決算企業の4~12月期決算や12月期本決算はほぼ終了しており、めぼしいところでは18日のトレンドマイクロ<4704>とブリヂストン<5108>ぐらいしかない。17日は白洋舎<9731>、18日はトレンドマイクロ<4704>、ブリヂストン<5108>、21日はキタック<4707>が発表する。なお、新規IPOは2月いっぱいは予定がない。
海外の経済指標はアメリカの住宅指標が多く出てくる。18日は英国の1月の消費者物価指数(CPI)、ドイツの2月のZEW景況感指数、ユーロ圏の2月の経常収支、アメリカの2月のNY連銀製造業景気指数、12月の対米証券投資、2月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数、19日は英国の1月の失業率、アメリカの1月の住宅着工件数、卸売物価、建設許可件数、20日は中国の2月のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)、フランスの1月の消費者物価指数(PMI)、2月のフランス、ドイツ、ユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)速報値、ユーロ圏の消費者信頼感指数、アメリカの1月の消費者物価指数(CPI)、1月のCB景気先行総合指数、2月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、1月の北米半導体製造装置BBレシオ、21日は英国の1月の小売売上高、アメリカの1月の中古住宅販売件数が、それぞれ発表される。
17日はユーロ圏財務相会議が開かれ、1月28、29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表される。声明文では触れられなかった新興国の経済について誰が何を言ったかが明らかになる。
アメリカ主要企業の決算は、18日はコカ・コーラ、19日はマリオット、テスラ・モーターズ、20日はウォルマート・ストアーズ、ニューモント・マイニング、ヒューレット・パッカード(HP)、ノードストロム、プライスライン・ドットコムが、それぞれ発表する予定になっている。
日経平均が3日続伸した後、「暗黒の大陰線2本」合わせて487円安の無残な大幅安を喫し、「日本株の聖バレンタインデーの虐殺」とでも名付けられそうだった14日、兜町界隈で市場関係者がシレッとした顔で口にしたのは、「三空踏み上げには売り向かえ」という江戸時代から伝わる古い言葉だった。
今の山形県酒田市の出身で米の先物相場で成功した伝説の相場師、本間宗久が残した「酒田五法」というローソク足チャート分析の虎の巻に、この言葉がある。「三空」とは、ローソク足が3日続けて「マド(空)」をあけて上昇すること。飛び石伝いのようにピョンピョン値を切り上げる(踏み上げる)と、それは直後に大きく値崩れする売りのサインだから「売り向かえ」つまり先物売りのチャンスをものにせよという教えである。「三空踏み上げには売り向かえ」の前提には「開けたマドは必ず閉まる」つまりマドを開けて上昇した後には、下落してそのマドを埋める局面が必ずやって来るという経験則がある。