日立ソリューションズは、指静脈認証が可能なタイムレコーダーの販売を2014年2月20日から開始することを発表した。これにより、指の静脈認証により、本人であることを確実に認証し、第三者による打刻などの不正を防止し、確かな就業管理を実現できる。
日立ソリューションズは、06年11月から指静脈認証システムの提供を開始し、PCや業務アプリケーションの認証強化などに適用してきたが、今回のソリューションもその一環である。指静脈認証システムは、近赤外光を指に透過させて得られる指の静脈パターンを画像によって、一人ひとりの認証を行うため、他人になりすますなどの偽造を確実に防ぐことができる。
製品の特長は、いくつかあり、まずPC1台にソフトウェアをインストールするだけで、ネットワークを介することなく使用可能であることがあげられる。これによりサーバーが不要で簡単に利用できる。
また、パソコン1台に対する価格設定なので、従業員数には依存しないので、従業員数の多い企業でも低コストで利用できる。また、既存の就業管理システムや人事給与システムなどに合わせて、データの連携ができるのでデータを別システムに取り込む手間などが省略できるメリットがある。
このシステムを採用することで、従業員の指の静脈情報を登録するだけで、使用できるため従業員の入れ替わりが激しい場合や、チェーン店で多数の店舗にタイムカードを送付・回収しなければならなかった手間が省けることなど多くのメリットが得られる。
一部の企業の経営者は、タイムカードがあるから、サービス残業や長時間労働がごまかせずに問題となるとして、意図的にタイムカードを無くしているとも言われている。しかし、本人のメモでも就業が認められるので、むしろ積極的に不正のできない勤怠管理システムを採用して勤怠管理の合理化をする方が企業のためになると考えられる。
いずれ、もっと普及してコストが安くなっていくことで、例えば、マンションの鍵などに採用されていくと、女性の一人暮らしで合鍵を作られて、不法に侵入されるなどの被害防止や車のキーを閉じ込めたりしたとき、あるいは紛失などでキーを探す手間が省けたりと生活が便利になっていくと思われる。(編集担当:阪木朱玲)