社民党は11日、東電福島第一原発事故から3年を迎えた談話の中で「福島第一原発事故の収束は一向に見通しが立たないばかりか、汚染水漏えい問題がさらに被害を拡大するなかで、被害者への賠償は滞り、補償打ち切りも加速している」と懸念を表明。
特に「国の原子力損害賠償紛争審査会が精神的損害に対する賠償の打ち切り時期を避難指示解除後1年としたこと」や「東電が原発事故に伴う失業や転職による減収分の賠償を来年2月に打ち切ると発表し、被災者の申し立てを受けたADR(原子力損害賠償紛争解決センター)の和解案を東電が拒否する傾向も顕著となっている」などと指摘した。
そのうえで社民党は「賠償額を絞り込もうと画策する東電と事故の矮小化を画策する安倍政権が一体となって進めようとしているのは、原発の再稼働とさらなる推進であることは明らか」と批判。
「被災者をはじめ大多数の国民の核と人類は共存できないとの確信と原発なき未来を望む切実な願いを、復旧・復興の希望へと繋げなければならない」とし「政府には原発推進策が招いた結末を直視し、脱原発に舵を切って、復興と事故収束に真摯に取り組むよう求めるとともに、東京電力の責任も追及していく」とした。また「脱原発基本法案の成立を図り脱原発社会の実現をめざす」姿勢を改めて強調した。(編集担当:森高龍二)