28日、ニトリホールディングス<9843>が2015年2月期についても増収増益という見通しを発表。国内外にて積極的な出店を行うことにより、28期連続の増益増収という目標を掲げた。
トータルコーディネートの提案、そして機能性を高めた商品開発の推進による商品力の強化、さらには商品カテゴリーを越えた原材料の調達や原産地の変更などにより、コスト削減を実現するとしている。また消費税増税後の反動減に関しては、増税後は倍程度の落ち込みになるものの、半年程度で元に戻るのではないかとの見通しを示している。
連結売上高は前年比6.6%アップの4130億円、営業利益は前年比3.1%アップの650億円を見込んでいる。年間配当は52円(中間・期末ともに26円配)の計画。また2月21日付で1株に2株を割り当てる株式分割を実施、そのため分割を考慮した場合年間配当は前期比2円の増配となる。計画為替レートは1ドル100円。既存店売上高は前年比と同程度を計画している。
また14年2月期の連結売上高は前年比11.1%アップの3876億円で、営業利益は前年比2.5%アップの630億円であった。新規店舗の出店や法人需要、また通販増加などの要因により売上高が増加。そのほか商品構成の見直しが効果を発揮し客単価がアップ、さらには消費税増税前の駆け込み需要もプラスに寄与したようだ。新しく出店した店舗数は39店舗で、閉店した店舗は8店舗であることから、31店舗の純増。これにより2月末の時点で国内外の店舗数は合計で331店舗となった。既存店売上は4.4%アップで、客数は0.1%ダウンしたものの、客単価のアップがそれを補う形となった。
こうして好調な売上高だったが、家具や機能性の家庭用品を中心に販売が伸長。特にソファベッドや保湿性の高い機能性素材のランドセルの販売が伸びた。しかしその一方、円安影響を受けて粗利益率は3.2ポイントダウン。1年間でのうちに63%の商品入れ替えを行い原価対策を講じたり、物流効率化を推し進めたものの、補てんし切れなかった。(編集担当:滝川幸平)