国土省が東芝の情報通信技術を下水事業に採択地

2014年04月02日 12:22

 東芝<6502>は31日、国土交通省が公募した「下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)」において、地方共同法人 日本下水道事業団・福岡県・公益財団法人 福岡県下水道管理センターと共同で企画・提案した「ICTを活用したプロセス制御とリモート診断による効率的水処理運転管理技術実証事業」が実施技術として採択されたと発表した。

 採択された提案技術は、実証フィールドとなる福岡県宝満川流域下水道 宝満川浄化センターで、「NH4-Nセンサーを活用した曝気風量制御技術」、「制御性能改善技術」、「多変量統計的プロセス監視(MSPC)技術」の三つの技術を組み合わせた技術。下水処理場の維持管理性の向上と運営コスト削減に貢献する効率的な水処理運転管理を実現するもの。

 今回、最新の水処理プロセス制御技術である「NH4-Nセンサーを活用した曝気風量制御技術」を適用するとともに、この制御技術を一層効率的に行うための「制御性能改善技術」、「多変量統計的プロセス監視(MSPC)技術」を導入することで、要求水質に応じた水処理機能の確保と消費エネルギーの抑制を目指す。

 NH4-Nとはアンモニア性窒素のことで、アンモニウムイオンをその窒素量で表したもの。アンモニア性窒素濃度を測定し曝気風量を制御(調節)することで、処理水質を維持しながら消費エネルギーを抑制することが可能となる。

 MSPC技術はエネルギー原単位上昇などプロセスの異常兆侯を検出し、爆気風量制御を含む水処理運転の安定を図る。MSPC技術を応用した異常診断技術(プロセス性能診断技術)については、日本下水道事業団と東芝との共同研究「アセットマネジメントに関する技術の開発(プロセスデータを用いた下水処理場運用改善技術の開発)」により開発を行った。

 また、制御性能改善技術は、制御パラメーターを調節を行い、爆気制御の効率化を図る技術である。

 この三つの要素技術を組み合わせた効率的水処理運転管理技術で実証事業を行う。東芝が代表として全体を取りまとめ、2015年3月まで実施する予定だ。同社は今回の実証事業への参画を通して技術の確立を図る。また、実証で得た知見やノウハウをフィードバックすることで下水道を含む都市インフラソリューションを積極的に推進するとしている。(編集担当:慶尾六郎)