楽天<4755>は9日、今年の秋から開始を予定している、ネットショッピングサイト「楽天市場」などの「楽天スーパーポイント」の共通ポイント事業において、J.フロントリテイリング<3086>など11社と提携することを発表した。これによりインターネット上のショッピングだけでなく、大丸<8234>、松坂屋、サークルK、サンクス、ポプラ<7601>、ミスタードーナツ、出光サービスステーションなどで買い物をした際に「楽天スーパーポイント」が付与されるほか、ポイントによる支払いも可能となる。
楽天は今年の秋に共通ポイントカード「Rポイントカード」を発行する。そのカードに記録されたバーコードや磁気情報により、ポイントプログラム加盟企業の店頭のPOSや端末を通じて、楽天会員が「楽天スーパーポイント」を貯めたり、ポイントでの支払いが出来るようになる。このことで利用者のポイントの利便性が向上すると共に、提携先では約9000万人の楽天会員を対象としたマーケティング施策を打ち出すことが出来る。
楽天は数年のうちに提携先をさらに拡大させ、約5万店で利用出来るようにしたいとしている。
楽天が「楽天スーパーポイント」を開始したのは2002年。1ポイント1円相当とし、「楽天市場」をはじめ、「楽天トラベル」や「楽天ブックス」などのサービスでポイントの付与や支払いが出来るようにしてきた。これまで実店舗ではクレジットカードの「楽天カード」や電子マネーの「楽天Edy」での支払い時にポイント付与が行われてきたが、今回の提携によってこれまで以上に利用先や利用方法が増えることとなる。そして実店舗で貯めたポイントを「楽天市場」などで使うことも出来るとのこと。
こうした共通ポイント事業に関しては、すでにTポイント・ジャパンの「Tポイント」やロイヤリティマーケティングの「Ponta(ポンタ)」などがあるが、楽天は先行するこれら2社のシェアに対して、会員数の多さとインターネット通販で培ったノウハウでもって切り込んでいきたい考えだ。(編集担当:滝川幸平)