「トクホ商品」に求める効果は、「脂肪対策」が最多

2014年04月20日 19:30

 コンビニやドラッグストアで気軽に目にする「トクホ商品」。健康のためと手にする人も多いかもしれない。その理由として、「脂肪対策」効果を求める人が最多であることが明らかになった。

 株式会社ゲインは、過去にトクホ商品を消費したことがある全国20~60代の男女500名(男性:250名 女性:250名)を対象にインターネット上で調査を行った。調査期間は2014年4月。

 「トクホを摂取するようになったきっかけ」に関して質問したところ、「ただなんとなく」(45.4%)と回答した人が最も多く、次いで「健康増進・維持に関心が高いから」(22.4%)、「健康診断で気になる結果がでたから」(11.8%)となった。以下、「体調に不安を抱えているから」(9.4%)、「家族や知人に勧められたから」(5.6%)、「病気になったから」(1.8%)、「医者に勧められたから」(0.6%)。健康診断や病気等の健康を考えさせる何かが起こってからトクホの商品を摂取するようになったのではなく、「何となく」、自主的に思い立ち、トクホ商品の摂取を始める人が多いようである。

 「トクホ商品に求める効果」は「中性脂肪などの脂肪対策」(45.2%)と男女共にほぼ半数の人が回答。以下の回答は男女間で差が生じ、男性の2位は「血圧対策」(16%)、3位は「血糖値対策」(14%)。女性の2位は「整腸対策」(19.6%)、3位は「コレステロール対策」(13.2%)となった。男女の別を問わず、脂肪対策のためにトクホ商品を摂取している事実が判明。一方、2位以降は求める効果が異なり、「血圧対策」「血糖値対策」「整腸対策」では男女で差が顕著に出ている。

 「既存のトクホ商品に感じている不満」は「値段が高い」(68.2%)と答えた人が約7割。年代別・性別を問わず、どの層でも高い不満の1つであった。その他の不満は「あまり効果が期待できない」(31.8%)、「どんな効能があるかわかりづらい」(22%)、「味が美味しくなく、続けにくい」(15%)と続いている。世代での違いは20代・30代女性では「味が美味しくなく、続けにくい」と回答した人が2番目に回答が多くなっており、若い女性ほど効果よりも、美味しく長く続けられる事を重視する傾向にあることが判明した。

 トクホは「特定保健用食品」の略。個々の製品ごとに消費者庁長官の許可を受けており、保健の効果(許可表示内容)を表示することのできる食品。血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、お腹の調子を整えるのに役立ったり等の特定の保健の効果が科学的に証明されているのが特徴。

 現在承認されているのは以下の効能。「お腹の調子を整える食品」「血圧が高めの方に適する食品」「コレステロールが高めの方に適する食品」「血糖値が気になる方に適する食品」「ミネラルの吸収を助ける食品」「食後の血中の中性脂肪を抑える食品」「虫歯の原因になりにくい食品」「歯の健康維持に役立つ食品」「体脂肪がつきにくい食品」「骨の健康が気になる方に適する食品」。

 いずれも、虫歯や生活習慣病の予防、メタボリック・シンドローム予防につながる可能性のあるものがほとんどで、だれにとっても気になる効能ばかり。トクホ商品の摂取もさることながら、運動や食事など日ごろから気をつけたいものだ。(編集担当:堺不二子)