復活祭の3連休明けの21日のNYダウは40ドル高。NASDAQ総合指数は26ポイント高で5日続伸した。ヨーロッパ市場はイースターマンデーで休場。株価を支えたのは3月のシカゴ連銀全米活動指数、CB景気先行総合指数の好調、ファイザーによるアストラゼネカ(英国)の買収報道、エネルギー関連のハリバートン、半導体大手AMDの好決算で、ハイテク株に買い安心感がひろがった。ファイザーは2.0%、ハリバートンは3.3%、AMDは11.7%上昇。22日朝方の為替レートはドル円は102円台後半、ユーロ円は141円台後半で、前日から少し円安に動いた。
シカゴCME先物清算値は14560円。取引時間前の外資系証券の売買注文動向は3営業日ぶりの買い越し。日経平均は73.91円高の14586.29円で始まる。序盤は14560~14600円の間で株価がしきりに変動し9時18分に14604円のピークをつけるが上値は抑えられる。10時台は為替が円高方向に戻したために下落し10時19分に14539円で底を打つ。香港市場の休暇明けは反落で再開。上海市場は前日終値付近でもみあい。その後は14500円台後半で推移し、前引は14556円だった。
後場は昼休み中の先物高を受けて高く始まるがすぐに抑えられ14550円前後でのもみあい。しかし1時20分頃からはTOPIXはマイナスにタッチし日経平均も14500円台前半に水準を切り下げる。1時53分に一時マイナスになり14509円まで下げたが、それは地獄の一丁目。2時台、為替レートはほとんど動いていないのにマイナスに落ち、25日移動平均でもある14500円を割り込んだ後は先物主導の下落に加速がついて、14450円を通過して2時45分には14405円まで下落した。
2時に2月の景気動向指数の改定値が発表され下落幅が速報値から0.1ポイント低い-1.9ポイントに悪化したが、原因はそれだけに限らないはず。2時台は「移動祝祭日」の4連休が明けた大陸ヨーロッパで朝の7時台というところにヒントがありそうだ。まさに「白昼の悪夢」で、復活祭が終わっても日本株の受難はなお続く。リカバリーできるだけの売買のエネルギーはなく、最後は14400円も守りきれずに123.61円安の14388.77円で安値引け。5日移動平均線の14372円の寸前で、日中値幅は216円にひろがった。TOPIXは-8.90の1162.50。売買高は16億株、売買代金は1兆4420億円だった。
プラス銘柄は286、マイナス銘柄は77%を占める1397。値上がりセクターは2業種、値下がりセクターは31業種。プラスはゴム製品、食料品。マイナス幅が小さいのは電気・ガス、化学工業、陸運、精密機器など。マイナス幅が大きいのはパルプ・紙、証券、鉄鋼、海運、銀行、その他金融などだった。
日経平均採用225種は値上がり32銘柄、値下がり183銘柄。プラス寄与度1位はブリヂストン<5108>で+3円、2位はJT<2914>で+3円。マイナス寄与度1位はファーストリテイリング<9983>で-32円、2位はファナック<6954>で-9円。この日のソフトバンク<9984>は珍しく値動きなしで、KDDI<9433>は8円の小幅安だった。
三井住友FG<8316>は後場、三井住友銀行のATMにシステム障害発生のニュースが飛び込んでジリジリ下落し58円安。障害は1時30分までに復旧した。三菱UFJ<8306>は13円安、みずほ<8411>は2円安。証券も薄商いが続くと売買手数料収入減に直結するので野村HD<8604>は11円安、大和証券G<8601>は24円安で年初来安値を更新したが、SBIHD<8473>は50円高で値上がり率12位に入っていた。
自動車大手はトヨタ<7203>12円安、ホンダ<7267>8円安、マツダ<7261>7円安など、スズキ<7269>の6円高を除けば値下がり銘柄ばかり。電機も同様でソニー<6758>は33円安、パナソニック<6752>は11円安、日立<6501>は10円安。しかしカーエアコンのサンデン<6444>は3月期の営業利益を25億円下方修正、純利益を10億円上方修正すると、純利益のほうが評価され40円高で値上がり率1位になった。