ギャル雑誌「egg」休刊から見えて来る時代の終わりと小説の現状とは

2014年05月11日 11:19

 本が売れない。これは今に始まったことではないのだが私たちが考えているよりも事態はより深刻となっているようなのだ。特に先日の雑誌「egg」の休刊のニュースは関係者やファンには衝撃を与えた。「egg」はギャル向けの雑誌として脚光を浴び、創刊以来19年間にわたって渋谷ギャルのリアルな生態をあますことなく伝えてきた。

 このようなニュースはここ数年頻繁に流れており、またかと思った人も多いことだろう。休刊の理由はもちろん売れないからだが、雑誌が売れていないという実感は消費者にとってはどうだろうか。地方では、小規模の書店はドミノ倒しのように閉店に追い込まれていった。それでも大手の書店はいつも賑わっているように見える。しかしそこに落とし穴があって、立ち読み客は多いが買って帰るお客さんは少なくなったというのが実情なのではないだろうか。

 実際、考えてみても確かに雑誌を買わなくなったと感じている人は多いことだろう。今回の「egg」は休刊という発表だが、他の雑誌がそうであるように、そのまま廃刊になる可能性が高いだろう。今回の場合、雑誌が売れないことはもちろん、なによりもターゲットにしていた「ギャル」が少なくなったことだ。すでに街中ではガングロギャルは見なくなった。遠くからでも目立っていたギャルはいなくなった。そのようなファッションの移り変わりが背景にあるのも間違いない。

 いっぽうの小説の世界はどうだろう。これも売れないといわれて久しい。それでも「永遠の0」がロングセラーになったように、売れる、売れないは当然だが、その中身だろう。ベストセラー作家に偏っているという売り上げ部数もその多くは長い下積みの上になりたっているものがほとんどであるといえる。きっかけさえつかめば浮上できる小説の世界は、明日が見えない雑誌業界と比べて流行にそれほど左右されないだけ、まだ安泰といえるのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)