267000人の消費者が評価した魅力ある小売・飲食店ランキングの堂々たるトップには、安心な素材で独創性のあるメニューを提供する「モスバーガー」が2年連続で選ばれた。2位は100円ショップの中でも圧倒的な規模を誇る「ザ・ダイソー」、3位にはカフェ市場をけん引する「スターバックスコーヒー」が選ばれた。日経リサーチ「ストア戦略サーベイ」2014年版レポートで報告された。
「ストア戦略サーベイ」とは小売業や飲食業の客の「来店行動」や「購買行動」に焦点をあて、店舗・施設の魅力度を総合的に評価した調査で年に1回実施される。
サーベイでは店舗・施設の魅力度を、「行きたい(来店意向)」、「そこで過ごす時間が特別だと思う(時間消費プレミアム)」、「買いたい・利用したい(購入・利用意向)」、「おすすめしたい(推奨意向)」の4点から測定し、そのスコアを「場力(ばぢから)」と名付けた。14年度版では延べ267,000人を対象に、20業種360ブランドを調査した。
場力ランキングではモスバーガーが2年連続首位。他人に勧めたい「推奨意向」が高評価を得た結果とみられている。2位は「来店意向」「購入・利用意向」で高得点を得たザ・ダイソーが続き、次いで3位スターバックスコーヒー、4位セブン-イレブン、5位東急ハンズ、6位無印良品、7位IKEA、8位イオン、9位GODIVA、10位LOFTとなった。
2年連続で1位を獲得したモスバーガーは、減農薬を推進し顔の見える野菜のみを使うなどこだわりの素材を使用し、また注文を受けてから作るアフターオーダー方式を取り入れているなどが特徴だ。ハンバーガーに加えてライスバーガーや野菜に包んだレタスバーガーなど特徴ある商品を提供する。
2位となったザ・ダイソーは取扱商品数7万点、毎月500~600の新商品が店頭に並ぶなど、圧倒的な品数が魅力。国内店舗が約2750店、海外が25か国700店舗と、業界内でもトップクラスの規模を誇る。
3位のスターバックスコーヒーは、12年度喫茶店経営調査で売上高1位(帝国データバンク調べ)と、コンビニコーヒーが台頭する中でも独自路線を貫き健闘している。
上位の店舗・施設を並べてみると、いずれも主力商品の提供に加えて何らかの付加的な魅力を持つ店舗が食い込んでいる様子が見て取れる。単に商品を提供するだけに留まらず、店内を散策する楽しみを与えてくれる店舗が、多くの消費者に支持されるということだろうか。(編集担当:横井楓)