今週、5月第5週(26~30日)は5日間の取引。早いもので「セル・イン・メイ」の5月も最終週になる。26日は、英国では「スプリング・バンクホリデー」、アメリカでは「メモリアル・デー(戦没将兵追悼記念日)」の休日でロンドン市場、NY市場、CMEなど金融市場は一斉に休場して3連休になる。27日はインドネシアがイスラム教の開祖ムハンマドの「昇天祭」で休場。29日はフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、スイスなど大陸ヨーロッパの多くの国がイエス・キリストの「昇天祭(アセンション)」で休場する。これは復活祭(イースター)の40日後の移動祝祭日。アングロサクソンの英国、アメリカは通常取引。アジアではインドネシアが休場する。
今週の国内の経済指標は、月末の金曜日にあたる30日朝に発表が集中する。27日は4月の企業向けサービス価格指数、5月の中小企業景況判断指数、4月の白物家電の国内出荷実績、29日は4月の小売売上高(商業販売統計)、4月の自動車各社の生産・販売実績、30日は4月の全国消費者物価指数(CPI)・5月の東京都区部消費者物価指数(CPI)、4月の失業率・有効求人倍率(労働力調査)、家計消費支出(家計調査)、鉱工業生産指数、自動車生産台数、住宅着工件数が、それぞれ発表される。
26日は4月30日に開かれた日銀金融政策決定会合の議事要旨が発表される。28日に黒田日銀総裁は日銀金融研究所主催の国際カンファレンスで開会あいさつを行う。28~30日には東京ビッグサイトでモバイル/ワイヤレス通信の展示会「ワイヤレスジャパン」が開催される。29日はJR東海<9022>の柘植康英社長の記者会見がある。自民党内で騒がれているリニア中央新幹線の「大阪同時開業論」に関するコメントに注目。30日~6月1日、シンガポールで「アジア安全保障会議」が開かれ、安倍首相と小野寺防衛大臣が出席する。30日には安倍首相が基調講演を行う。南シナ海での中国とベトナム、フィリピンなど周辺国との領有権紛争に解決の糸口が見つかるかどうか注目される。
主要企業の決算発表は谷間。26日はダイドードリンコ<2590>、第一生命<8750>と日本生命を除く生命保険大手各社、27日は内田洋行<8057>、アインファーマシーズ<9627>、29日はパーク24<4666>、菱洋エレクトロ<8068>、30日は日本駐車場開発<2353>、大和コンピューター<3816>、ACCESS<4813>などが決算を発表する。今週は新規IPOの予定はない。2月期決算企業の株主総会は今週いっぱいピークになる。3月期の企業は6月下旬がピーク。
海外の経済指標の発表は27日にアメリカの住宅、個人消費、製造業の指標が集中して出る。30日のインド、ブラジルの1~3月期GDPも見逃せない。27日はフランスの5月の消費者信頼感指数、アメリカの4月の耐久財受注、3月のFHFA住宅価格指数、3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数、5月のマークイットサービス業購買担当者景気指数(PMI)速報値、CB消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、ダラス連銀製造業活動指数、28日は中国の4月の工業利益、ドイツの5月の失業率、ユーロ圏の5月の景況感指数、消費者信頼感指数、29日はアメリカの1~3月期国内総生産(GDP)改定値、4月の中古住宅販売仮契約、30日はインド、ブラジル、カナダの1~3月期国内総生産(GDP)、アメリカの4月の個人所得・個人支出、5月のシカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感指数改定値、6月1日の日曜日は中国の物流購入連合会・国家統計局の製造業購買担当者景気指数(PMI)が、それぞれ発表される。
26日は前日のウクライナの大統領選挙の開票結果が判明する。エジプトでは27日にかけて大統領選挙の第1回投票が行われる。インドの次期首相に人民党(BJP)のナレンドラ・モディ氏が就任する。28日にサッカーW杯直前のブラジル中央銀行が政策金利を発表する。
アメリカ主要企業の決算は、28日はトール・ブラザーズ、29日はコストコホールセール、アバークロンビーアンドフィッチが発表する予定。
前々週までの日経平均は、ドル円が101円台後半だと14000~14300円あたり、102円台に乗せれば14300~14500円あたりと、未明のNY時間の為替レートから終値のポジションがだいたい推測できた。「泣くも笑うも為替次第」で、外部要因の中でも特に為替に依存する度合いが高いという状況だった。