ダイハツ、マレーシアにエンジン工場を新設

2014年05月30日 08:38

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ダイハツ工業はマレーシアに2箇所目となるエンジン工場を新設すると発表。

 日本の自動車メーカーによる東南アジアへの進出が続くなか、ダイハツ工業<7262>がマレーシアに新しいエンジン工場を建設するとの発表を行った。28日、ダイハツ工業はマレーシアに2箇所目となるエンジン工場を新設すると発表。年間生産は14万基を予定しており、2016年の半ばには生産が開始される見通しだ。

 マレーシアに新工場を建設するメリットには、マレーシア現地で生産される車両向けにエンジンを供給することによりコスト削減が行えることなどがある。それにより、ダイハツ工業としては今後需要拡大が見込まれる輸入車に対抗したい考えだ。

 今後の予定としては、今年の7月末頃にダイハツ工業が20%出資する現地の持ち株会社とともに、資本金1億6500万リンギッド(約50億円)の新会社を設立し、その新会社によって新設のエンジン工場が運営される。また設立される新会社にはダイハツ工業が51%を、残り現地の持ち株会社が出資を行う。設立当初の工場の従業員数は150人を予定している。

 ダイハツ工業はマレーシアを海外事業の重要地域と考えており、今後予想される国際競争の激化に勝ち抜くために現地での事業の構造改革に取り組み中だ。今回の工場新設以外にも、今年の7月にはマレーシア政府と合弁で設立したマレーシア第2の自動車メーカー「プロドゥア」の車両生産のための新工場を操業させるとしている。そして今回発表された新設工場でも、その「プロドゥア」のためのエンジンが生産される予定だ。こうして車両のみならず、オートトランスミッションやエンジンなど、部品の現地供給化を推進して高品質・低コストを実現したい考えだ。

 近年、東南アジアへはダイハツ工業以外にも、トヨタ<7203>やホンダ<7267>なども積極的に進出している。特にタイでは「東南アジアのデトロイト」と呼ばれるほどに、各国の自動車メーカーが集積している。品質を落とすことなく低コストで生産するためには、東南アジアという存在は欠かすことはできない。今後も、自動車メーカーによる東南アジアへの進出は続くものとみられる。(編集担当:滝川幸平)