【今週の展望】日本でも「サマーラリー」の上昇期が来るか

2014年06月01日 20:14

 今週、6月第1週(2~6日)は5日間の取引。5月の「セル・イン・メイ」が終わって6月相場が始まるが、兜町ではその月の取引が2日や3日から始まるのは「2日、3日新甫は荒れる」と言って警戒する。6月後半は3月期決算企業の株主総会のシーズンで、「総会前に株価が下がって株主のご機嫌を損ねたくない」とどの企業も思っている。そうすると6月はM&Aや増資は手控え、自社株買いや自社株消却、増配が多くなる流れか?

 今週は海外で重要イベントが目白押し。4~5日はブリュッセルでG7サミットが開催される。いよいよ利下げかと話題の5日のECB理事会は日本時間で午後8時45分頃に注目の政策金利が発表される予定。6日のアメリカ雇用統計の発表は日本時間で午後9時30分頃になる。

 世界の株式市場の休場日は、2日は中国本土、香港、台湾の市場が「端午節」(旧暦5月5日)で休場する。ニュージーランドは「エリザベス女王の誕生日」で休場。本当の誕生日は4月21日。4日は韓国が統一地方選挙の投票日(休日扱い)で休場になる。6日は韓国が独立運動の功労者、朝鮮戦争の戦没者を慰霊する「顕忠日」で休場になる。

 今週の国内の経済指標は少ないが、2日の法人企業統計にまず注目。2日は1~3月期の法人企業統計、5月の新車販売台数、大手百貨店売上高速報、3日は5月のマネタリーベース、4月の毎月勤労統計調査、5月の国内ユニクロ既存店売上高、4日は5月のマークイットサービス業購買担当者景気指数(PMI)、5日は車名別新車販売台数、6日は4月の景気動向指数が、それぞれ発表される。

 2日にNHK、民放が次世代ハイビジョン「4K」の試験放送を開始する。3~7日に安倍首相がベルギー(G7サミット出席)、イタリア、バチカンを訪問する。イタリアのレンツィ首相、フランシスコ・ローマ法王と会談する予定になっている。

 主要企業の決算発表は谷間。2日は伊藤園<2593>、ピジョン<7956>、ファースト住建<8917>、3日は東日本ハウス<1873>、4日は三井ハイテック<6966>、モロゾフ<2217>、東京楽天地<8842>、5日は積水ハウス<1928>、くらコーポレーション<2695>、イーブック<3658>、ビットアイル<3811>、クミアイ化学工業<4996>、アルチザネットワークス<6778>、6日はエイチ・アイ・エス<9603>、カナモト<9678>、クックパッド<2193>、サムコ<6387>、丹青社<9743>が行う。

 なお、今週は新規IPOの予定はない。6月は今のところ8件予定されているが、新規上場日は全て第3週の16日以降になる。

 海外の経済指標の発表は、2日のISM製造業景況指数、4日のADP雇用統計、6日のアメリカ雇用統計が重要になる。2日はフランス、ドイツ、ユーロ圏の5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)、ドイツの5月の消費者物価指数(CPI)速報値、アメリカのマークイット製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値、4月の建設支出、5月のISM製造業景況指数。3日は中国の5月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)、中国のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)確報値、ユーロ圏の4月の失業率、5月の消費者物価指数(CPI)速報値、アメリカの4月の製造業受注、5月の新車販売台数。4日はオーストラリアの1~3月期の国内総生産(GDP)、フランス、ドイツ、ユーロ圏の5月のサービス業購買担当者景気指数(PMI)、ユーロ圏の1~3月期の域内総生産(GDP)改定値、アメリカの5月のADP雇用統計、4月の貿易収支、5月のマークイットサービス業購買担当者景気指数(PMI)、5月のISM非製造業景況感指数。