【日経平均】後場エアポケットに巻き込まれたが33円高

2014年06月04日 20:13

 不動産セクターはふるわず業種別32位。三井不動産<8801>は30円安、三菱地所<8802>は40円安、住友不動産は76円安。野村不動産HD<3231>は65円安で値下がり率16位。大和ハウス工業<1925>はバークレイズがレーティングを引き上げて37円高だった。住宅は昨年10月から一足先に駆け込み需要の反動減が来たが、それをしのいで業績を伸ばしたのを評価された。

 JR東日本<9020>はJR九州の「ななつ星」に対抗して豪華寝台列車を2017年春に運転開始と発表し72円高。その顧客がかぶる高級ホテル・旅館の予約代行で成長中の一休<2450>は、4期連続の最高益を続け2016年3月期に経常利益が2割増加するという業績観測が出て30円高になった。第一生命<8750>はプロテクティブの買収手続開始と2500億円の新株発行を正式発表。年末にも子会社化する。ファイナンスを実施しても売買代金15位に入って52円高。保険セクターは業種別騰落率トップだった。

 リブセンス<6054>は3日続伸し227円高、22.19%の上昇で値上がり率1位。売買高14位、売買代金5位と大いに買われていた。ゲーム・コンテンツ関連のコロプラ<3668>は227円高で値上がり率7位、売買代金12位に入った。enish<3667>は182円高で値上がり率6位、クルーズ<2138>とガンホー<3765>は後場一段高でそれぞれ355高、34円高で終えたが、ミクシィ<2121>特急は1170円安で6日ぶりにストップ。東証マザーズ指数の連騰記録も11でストップした。DeNA<2432>は前日、新会社DeNAライフサイエンスを設立して個人向けDNA解析サービス「MYCODE」の7月開始を正式発表し、87円高で3日続伸し値上がり率17位と人気。ダジャレではなく本気で収益事業に育てようとしている。

 この日の主役は「LINE関連銘柄」。11月に日米同時上場とブルームバーグが速報した。上場すれば10月上場をメドに準備を進めるリクルートHDの時価総額1兆円規模と肩を並べ、今年最大級の新規IPOになる。

 LINE関連銘柄は東証マザーズに多く、その筆頭格で「LINEフリーコイン」を販売するLINE代理店のアドウェイズ<2489>は237円高、「LINEマンガ」の電子書籍取次業務を行うメディアドゥ<3678>はストップ高の700円高、子会社が「LINE@アカウント」の代理販売を手がけるネットイヤーG<3622>は353円高、占いコンテンツを提供するメディア工房<3815>は180円高。東証1部の値上がり率ランキングでは、2位にLINEで使える「スタンプデコ」を手がけるエムアップ<3661>が100円高、3位にLINE向けゲーム開発を行うエイチーム<3662>が1000円高、4位にスタンプの配信を行うネオス<3627>が150円高で入り、いずれもストップ高。占いコンテンツのザッパラス<3770>は19円高、「LINE MALL」の決済システムのGMOペイメントゲートウェイ<3769>は90円高、その親会社のGMOインターネット<9449>は40円高だった。LINEは「無料通話アプリ」と説明されるが、それを大きく超えるモバイルコンテンツの一大プラットフォームになっている。(編集担当:寺尾淳)