【今週の展望】「新・成長戦略」で下落しても15000円まで

2014年06月22日 20:36

 今週、6月第4週(23~27日)は5日間の取引。世界の主要市場の休場日はないが、FIFAワールドカップ・ブラジル大会のグループリーグが大詰めで、ヨーロッパや南米では自国が出場する時間帯は開店休業状態になる市場も出そうだ。日本は25日早朝にコロンビア戦があるが、試合は午前7時までに終了する。

 今週の国内の経済指標は、最終金曜日27日の取引時間前に発表される労働力調査、消費者物価指数(CPI)に注目。23日は5月の全国スーパー売上高、25日は5月の企業向けサービス価格指数、27日は5月の労働力調査(失業率、有効求人倍率)、全国消費者物価指数(CPI)、6月の東京都区部消費者物価指数(CPI)、5月の商業販売統計、家計調査が、それぞれ発表される。

 23日は経済同友会主催の懇談会で黒田日銀総裁が講演する。24日にフィリピンのアキノ大統領が来日して安倍首相と会談を行う。24日に「新・成長戦略」が閣議決定されると見込まれ、決定されれば安倍首相が記者会見を行うとみられる。25日に気象庁が3ヵ月予報を発表する。冷夏を招くエルニーニョの動向には引き続き警戒。

 主要企業の決算発表は、小売業など2月期決算銘柄の3~5月期(第1四半期)決算が中心で、消費増税後の個人消費の反動減の影響を確かめられる。23日はアークランドサカモト<9842>、24日はキリン堂<2660>、25日はNaITO<7624>、パルコ<8251>、26日はJフロントリテイリング<3086>、平和堂<8276>、日本オラクル<4716>、27日はしまむら<8227>、高島屋<8233>、ニトリHD<9843>、ダイユーエイト<2662>、DCMHD<3050>、クスリのアオキ<3398>、ナガイレーベン<7447>、ジーンズメイト<7448>、ヒマラヤ<7514>、ハイデイ日高<7611>、タカキュー<8166>が発表する。

 新規IPOは今週5件ある。24日はフリークアウト<6094>が東証マザーズに新規上場する。東京が本社でネットのリアルタイム広告枠を取引するDSP、そのデータを分析するDMPを提供する事業を行うネット広告関連銘柄。公開価格は2000円。

 25日はOATアグリオ<4979>が東証2部に新規上場する。東京が本社で農薬や肥料の研究・開発・製造・販売を行う農業関連銘柄。公開価格は4200円。同じ日、ポバール興業<4247>が名証2部に新規上場する。名古屋市が本社で工業用ベルト、ガラス研磨用部材など樹脂加工品の製造・販売を行っている。公開価格は980円。

 27日はレアジョブ<6096>が東証マザーズに新規上場する。東京が本社でオンラインで英会話サービスを運営しているeラーニング関連銘柄。公開価格は1170円。同じ日、メドピア<6095>が東証マザーズに新規上場する。東京が本社でネットで医師向けの情報サービス「Med Peer」を運営する。公開価格は4000円。

 今週は3月期決算企業の株主総会がピークを迎える。24日は250社以上、25日は300社以上、26日は400社以上、27日はピークで950社以上が株主総会を開く。人事案や経営統合、買収防衛策のような会社提案の議案がもし否決されたらニュースになる。