かつては、「マイホームを建てること」あるいは「マンションを購入すること」に対する絶対的な価値観が存在した。家を持つこと、それこそが仕事をする上での最重要目的であり、ある種「人生の中間ゴール地点」であるかのように考えられてきた。もちろん、こうした価値観は今の時代もまだ歴然と存在するのだが、しかし若い世代を中心にその価値観は変容しつつある。「マイホームを持たなくてもいい」「一生、賃貸住宅でかまわない」そう考える若い世代が増えているという。
どういったライフプランを立てるかは各個人が決めることなので、こうしたマイホームに対する価値観の変容を一概に良い悪いと判断することはできないが、しかし「マイホームを持たない」「賃貸でかまわない」と考える理由がライフスタイルからくる選択ではなく、不景気によるものであるならば、これは問題だろう。何らかの手を打ち、状況を変えなければいけない。
そしてマイホーム購入の際に切っても切れない関係にあるのが住宅ローンなのだが、そのうち住宅金融支援機構の提供する住宅ローン「フラット35」の2014年7月の適用金利が発表された。それによると、融資率9割以下で、返済期間が21年以上35年以下の主力タイプの金利幅は1.73%~2.34%、また融資率9割以下で、返済期間が20年以下の金利幅は1.45%~2.08%と、いずれも5月、6月の最低金利と横ばいで過去最低のままであった。
また融資率が9割を超え、返済期間が21年以上35年以下の場合の金利幅は2.17%~2.825%で、同じく融資率が9割を超え、返済期間が20年以下の場合の金利幅は、1.89%~2.62%であった。
返済期間が36年以上50年以下の「フラット50」では、融資率が9割以下の場合の金利幅は2.20%~2.95%、9割を超える場合は2.64%~3.39%であった。
「フラット35」は審査が厳しく、また審査期間も長いとされているが、しかし固定金利なので返済期間中に金利が変動することがないため、返済のめどが立てやすい。さらに返済期間が同じ35年であればほかの住宅ローンの固定金利よりも金利は低い。もし今、不景気による将来への不安からマイホーム購入を見送っている方がいるなら、一度この「フラット35」を検討してみるのもいいのではないだろうか?(編集担当:滝川幸平)