【日経平均】前場は小幅高、後場は小幅安が続き14円安

2014年07月23日 17:49

 東証1部のゲーム関連のオルトプラス<3672>は32円高で続伸。ネット広告のファンコミニケーションズ<2461>はゴールドマンサックスが新規に「バイ」のレーティング、目標株価2200円をつけ167円高で値上がり率3位。モバイル広告拡大を評価された。

 新興市場はゲーム・コンテンツ関連銘柄を中心に売買が活気づき、日経ジャスダック平均は0.10%上昇、東証マザーズ指数は1.71%上昇。ミクシィ<2121>はこの日から信用規制が解除され130円高で年初来高値を更新し、売買代金は東証1部トップのソフトバンクを上回った。「パズドラ」が衰え知らずのガンホー<3765>は1~6月期営業利益が1割増の500億円前後で過去最高という業績観測記事が出て上昇したが結局値動きなし。フリークアウト<6094>はゴールドマンサックスが新規に「バイ」のレーティングをつけて一時ストップ高になり50円高。直近IPO銘柄のイグニス<3689>は960円高。日本通信<9424>は75円高、日本マイクロニクス<6871>は70円高だった。

「浅草ビューホテル」など全国のホテル、旅館、栃木県那須のレジャー施設などを運営する日本ビューホテル<6097>が東証2部に新規上場。9時ジャストに公開価格2200円を下回る2150円の初値がつき、7件ぶりの黒星。終値は2001円で一度も初値を上回れなかった。2001年9月に民事再生手続を申し立て事実上倒産したという消せない暗い過去で後ろ指をさされてしまうのだろうか?

 この日の主役は「テーマ物色」。最近は1日に入れ替わり立ち替わり複数のテーマ物色が盛り上がることも珍しくない。この日も「教育関連」「車載情報機器関連」「ロボット関連」などが現れていた。

 現在、祖父母から孫への教育資金の贈与は1500万円まで贈与税が非課税になる措置がとられているが、2015年末までのその期限を2、3年延長し、教育以外の子育て費用も対象に加えることも検討しようという動きが政府部内で出たと日経新聞1面で報じられた。「子どもNISA」とともに金融資産を世代間で橋渡しして有益に使う。前場に反応したのが15円高で年初来高値更新の学研HD<9470>、18円高の東京個別指導学院<4745>、9円高のTAC<4319>などだった。

 低位の車載情報機器関連ではクラリオン<6796>が売買高2位、売買代金10位と買われ、29円高で年初来高値を更新し値上がり率4位に。JVCケンウッド<6632>が16円高で同9位、パイオニア<6773>は5円高で年初来高値を更新した。ロボット関連はロボットスーツ「HAL」でおなじみのサイバーダイン<7779>にSMBC日興証券が新規に「1」のレーティングと16000円の目標株価をつけて2190円(18.58%)高で年初来高値を更新し全市場通して売買代金トップ。菊池製作所<3444>は640円高、川田テクノロジーズ<3443>は310円高で値上がり率10位だった。ストップ高の80円高で年初来高値を更新し値上がり率1位だった三菱電機系商社の協栄産業<6973>も、メカトロ機器を扱うのでロボットと関係はある。

 さらに、水素関連の三菱化工機<6331>が終盤急伸して33円高で値上がり率7位に入り、川崎競馬場を所有し東京ベイエリア含み資産関連のよみうりランド<9671>が38円高で値上がり率5位に、東京都競馬<9672>が19円高で同11位に。日本冶金工業<5480>は8円安ながら売買高4位。反落した低位建設株も売買高15位以内に3銘柄が入って、東京市場のランキング表はまるで各テーマ銘柄の見本市のようになっていた。(編集担当:寺尾淳)