衆議院の選挙制度改革を図る第三者機関「衆議院選挙制度に関する調査会」の委員15名について公式発表前に与野党代表者との会談で伊吹文明衆院議長から提示されたことを受け、共産党の穀田恵二国会対策委員長は自身のHPで調査会の委員に佐々木毅・元東京大学総長が入っていたと紹介し、「調査会開催時に、適宜意見を述べていく」と佐々木氏就任には異議を唱えた。
穀田氏は「佐々木氏の座長就任が報じられている。(各党協議で)小選挙区制が民意を大きく歪めることは共通認識になってきた。小選挙区制度導入の当事者でさえ政治の劣化の原因となったと反省の弁を述べている。(佐々木氏は)その小選挙区制導入の旗振り役を務めた人物で、その後、反省もない方。民意の反映が問われている下で、座長にはいかがなものか」と座長就任については疑問を投げ、けん制した。
穀田氏は第三者機関の設置そのものに反対の立場で、この日も「3年に及ぶ全党参加の各党協議会実務者会議の努力を無にし、全党合意した現行並立制の功罪を広く評価・検証するとした確認事項に反しており、国会と政党の責任を放棄するもの」と改めて表明したことも明かしている。(編集担当:森高龍二)