野田佳彦前総理は4日、社会保障と税の一体改革で、自公民で3党合意した子育て支援の財源確保が全く進んでいないことから、来年4月施行の子ども子育て新制度に暗雲が漂っていると財源確保を急ぐよう求めた。
野田前総理は「子育て支援拡充のため年約1兆円の追加財源を充てることを3党で合意していた。7000億円は消費税で手当てし、残りは検討事項になっていたが、安倍政権は安全保障に比べると社会保障について熱意がなく、子育て支援拡充のための財源の議論が全く進んでいない」と批判。
「財源不足で、こども園に対する運営費の補助水準が低く抑えられる可能性が強まってきた」と懸念を示し、補助水準が低くなれば「こども園の認定の返上や新制度下での状況を見極めて改めて判断したいという事業者が増えてくる」として財源確保の議論を急いでやるべきとしている。
野田前総理は「来年度の園児募集のためのパンフレットは9月に策定しなければならないため、事業者は限られた時間・情報の中で判断が求められている」と時間のないことを訴えている。(編集担当:森高龍二)