「省エネ」は今後、日本の経済成長につながる大きな柱となるだろう。エネファームや燃料電池自動車(FCV)は世界から熱視線が注がれているメイドインジャパン製品だ。政府は、水素を燃料として走る次世代のエコカー「燃料電池車」の購入者に200~300万円の補助金を支給するという案を検討中だ。エネフォームは100万円を切れば、普及が一気に加速すると言われている。
二つに共通している点は、水素エネルギーを燃料とすることだ。最近はテレビ、新聞などメディアでは水素という言葉を数多く目に、耳にすることが多くなった。そして先日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が水素エネルギーの関する国内外の情報をまとめた「NEDO 水素エネルギー白書」を公表した。白書によると、水素・燃料電池関連の市場規模は2030年に1兆円、50年後には8兆円まで増大すると試算している。経済産業省も水素・燃料電池戦略ロードマップをしっかりと描いている。エネファームは2030年には530万台が普及し、一般家庭では5年間で投資金額を回収できるような価格を目指すという。
水素はクリーンエネルギーという点が大きく注目されているが、実は水素のメリットはそれだけでない。「水から採取できるため水素は無尽蔵に作ることができる」「宇宙ロケットに使用されるエネルギーであり、ハイパワーである」「すべての物質の中で最も軽いため、万が一漏れてもすぐに拡散する」などなど。水素は私たちに夢と希望を与えてくれる新エネルギーなのだ。
政府は、エネファームや燃料電池車は、成長戦略の一翼を担う産業として後押しする考えのようだ。自動車メーカーとエネルギー会社が共同で、2015年までに水素ステーションは100カ所を整備することを表明している。現状ではこの目標は厳しい数値だが、補助金の条件が変わったことで簡易型の水素ステーション建設が進むだろうと言われている。燃料代を心配せずに長距離ドライブ。エネファームで大幅な電力代の節約。水素社会が普及すれば、原発、ガソリンなどのエネルギー問題は解消されるという声も聞こえてくる。当然、私たちは水素社会に期待してしまう。水素が、日本はもちろん、地球を救ってくれることを切に願っている。(編集担当:久保友宏)