【今週の振返り】3ケタ高を1ケタ高でつなぎ220円上昇した週

2014年08月23日 20:03

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26年半ぶりの10連騰を逃したが、上昇に不思議の上昇あり、下落に不思議の下落なしの1週間。

 前週末15日のNYダウは50ドル安、NASDAQ総合指数は11ポイント上昇。鉱工業生産指数が市場予測を上回り序盤は上昇した。ところが「ウクライナ軍が国境を越えたロシアの装甲車を砲撃」という一報が地政学的リスクの小康状態を打ち壊し、緊張が走って一時は130ドルを超える下落だったが、事態はそれ以上拡大せず徐々に値を戻した。18日朝方の為替レートはドル円102円台前半、ユーロ円137円近辺で円高は一服していた。

 15日のCME先物清算値は15315円。日経平均は0.16円高の15318.50円で始まる。TOPIXもプラス。しかしすぐにTOPIXを伴ってマイナスに落ち、前日終値付近の数円幅でプラスとマイナスを行ったり来たりする小動き。状況が動いたのは午前9時13分頃からで、25日移動平均線15331円を突破し9時30分に15365円まで上昇するが、10時までもたず前日終値近辺に戻り、10時26分には15303円まで下落するが15300円は割り込まない。香港は下落、上海は続伸で始まり、日経平均はおおむね15330~15340円で推移し前引けは15329円だった。

 後場はほぼ前引け水準で始まり、午後0時台にはマイナスになる時間帯もあったがすぐプラスに戻す。その後はおおむね15320~15340円の幅の中で動く。マイナスにはならないが手がかり材料難で25日移動平均線を突破して上値を追うこともできない。その状況が1時台も2時台も続いて大引けになり、終値は4.26円高の15322.60円で6日続伸したが25日移動平均線を上回れずに終えた。日中値幅は62円。TOPIXも+0.58の1271.26で6日続伸したがJPX日経400は2日続落。売買高は15億株、売買代金は1兆3612億円で、なぜかお盆の15日よりも少なかった。

 プラスセクター上位はその他製品、鉱業、医薬品、空運、石油・石炭、建設など。マイナスセクター下位は金属製品、不動産、ゴム製品、水産・農林、精密機器、非鉄金属など。

 週明け18日のNYダウは175ドル高の大幅反発。NASDAQは43ポイント上昇した。ウクライナ、ロシア、ドイツ、フランスの4ヵ国外相会談がベルリンで開かれ一定の成果を収めて買い戻された。19日朝方の為替レートはドル円は102円台後半、ユーロ円は137円近辺で、ドル円が円安に振れていた。

 CME先物清算値は15425円。NYの株高を受けて主力銘柄が買い直され日経平均は129.34円高の15451.94円で25日移動平均線15337円(前日終値時点)を突破して始まる。TOPIXも1280台に乗せてスタート。午前9時8分に15476円の高値をつけ、その後はおおむね15440~15460円のレンジで小動きが続く。10時を回ると10時6分に15429円の安値をつけた後、変動レンジがおおむね15460~15480円の水準に持ち上げられる。中国市場が序盤プラスでも反応薄。そのまま前場を終え前引けは15462円だった。

 後場の日経平均は15460~15480円、TOPIXは1280前後のレンジで再開し、午後1時台からやや下がり15440~15460円のレンジで静かな動きが続く。2時に6月の携帯電話国内出荷が発表され9.6%減で2ヵ月連続マイナス。格安スマホが次々登場する中なぜかPHSが増加した。2時30分に発表された7月の全国百貨店売上高は2.5%減で4ヵ月連続のマイナスだったが、下落幅は6月から2.1ポイントの改善。日経平均は大引け際に少し売られて15450円を下回り、終値は127.19円高の15449.79円。7日続伸は昨年末の「破竹の9連騰」以来だった。日中値幅は46.94円で今年最小を記録。TOPIXは+9.03の1280.29で終値も1280台乗せ。JPX日経400も3営業日ぶりに反発した。売買高は17億株、売買代金は1兆5946億円で前日よりは増えても「閑散に売りなし」だった。

 プラスセクターの上位は不動産、石油・石炭、機械、電気・ガス、倉庫、非鉄金属など。下位は空運、パルプ・紙、医薬品、鉱業など。マイナスセクターはその他製品、小売。

 19日のNYダウは80ドル高で続伸。NASDAQは19ポイント上昇で5営業日続伸。ガザでは和平交渉の最中に双方ロケット弾を撃ちあい休戦崩壊。イラクでは水力発電用ダムの争奪戦。それでも26日のウクライナとロシアの首脳会談に期待して欧米の株価は上昇した。CPIの数値はインフレの心配なし。住宅着工件数は前月比15.7%増で昨年11月以来の高水準。20日朝方の為替レートはドル円が103円近辺、ユーロ円が137円台近辺で、ドル円の円安が進行した。

 CME先物清算値は15500円。取引時間前に7月の貿易統計が発表され、9640億円の貿易赤字は25ヵ月連続の赤字。市場予測も前月も超える赤字幅だったが為替レートは特に反応しなかった。日経平均は36.14円高の15485.93円で始まり、TOPIXもプラス。午前9時12分に15492円まで上昇するが15500円には届かない。9時台は15480円をはさんでの小動きが続くが、10時を回るとどんどん安値を取って10時28分に15451円まで下げる。しかしマイナスはギリギリで回避し持ち直す。TOPIXもプラス維持。上海、香港市場が下落で始まっても小幅プラス水準を維持したが、11時10分すぎにストンと下落してマイナスになり11時14分に15433円の安値をつける。前引けは小幅マイナスの15441円だった。