安倍・黒田会談では足元の景気判断などについて意見を交換したと伝えられたが、黒田総裁は安倍首相から追加緩和の要請はなかったと話した。後場は前引け水準で始まりマーケットへの影響は特になし。午後0時59分には再び15900円台に乗せて15913円まで上昇し、1時台にはさらに水準を上げて1時25分に15925円の高値をつける。その後もおおむね15900円台はキープ。2時14分にドル円レートは5年11ヵ月ぶりに107円台にタッチ。ユーロ円は138円台前半。しかし日経平均は15900円そこそこに張りついたまま上昇する気配も下落する気配もない。それがメジャーSQ直前の現実。そのまま大引けになり120.42円高の15909.20円で4日続伸して15900円台に乗せた。日中値幅は71円。TOPIXは結局、始値が高値の「寄り天」で+4.45の1311.24だった。売買高は21億株、売買代金は2兆904億円でともに大台乗せ。売買代金は6営業日ぶりの2兆円台だった。
プラスセクター上位は情報・通信、保険、電気・ガス、銀行、輸送用機器、証券など。マイナスセクター下位は建設、空運、倉庫、小売、食料品、陸運などだった。
11日のNYダウは19ドル安と反落。NASDAQ総合指数は5.29ポイント上昇した。前日夕方にオバマ大統領が「イスラム国」空爆を発表したのに続き、EUが12日からの対ロシア追加制裁発動を発表しアメリカも同調。黒田日銀総裁は前日に「2%の物価目標実現へ何でもやる」と追加金融緩和に言及し「現在の円の水準が経済にマイナスとは考えない」とも発言。為替レートが乱高下する局面もあったが、12日朝方はドル円が107円近辺、ユーロ円が138円前半で、円安は後戻りしていなかった。
「メジャーSQ」の日の日経平均は24.16円安の15885.04円で始まる。TOPIXもマイナスでスタート。9時5分に日経平均がプラスに浮上するとほぼ同時にすんなり15915.98円とかなり高めのSQ値が出た。今年だけでなくアベノミクス相場で最高のSQ値。9時台にいったんマイナスをつけた後は尻上がりのパターンで、10時までに15940円台に乗せ、10時33分に15979円まで上昇する。ドル円レートは107円台前半を維持。上海、香港市場はマイナスで始まり、日経平均の上昇も一服しておおむね15960円台で小動き。11時台はやや上振れる時間帯もあったが、前引けは15970円だった。
後場は15984円で高値を取って再開し、16000円の大台乗せの期待高まる。1時間ほどは15970円前後の高い水準を維持。7月の鉱工業生産指数確報値が発表され、速報値0.2ポイント上昇に対し0.4ポイント上昇の97.0。しかし1時30分頃から下落が始まった。3連休前の金曜日はいつもより利益確定売りがきつい。2時を回るとマイナスまで下落するが、そこからV字回復してプラスに戻す。終盤は15930円付近で推移し大引け直前に上昇。終値は39.09円高の15948.29円で今週5勝全勝、前週末5日の終値15668.68円から279.61円上昇して今週の取引を終えた。前日に引き続き主力大型銘柄中心の上昇だった。日中値幅は99円。TOPIXは+2.48の1313.72でこれも5戦全勝。売買高は27億株、売買代金は3兆1194億円でメジャーSQらしい大商いが戻っていた。
プラスのセクター上位は輸送用機器、医薬品、機械、電気・ガス、倉庫、銀行など。マイナスのセクター下位は石油・石炭、建設、海運、空運、鉱業、証券などだった。(編集担当:寺尾淳)