【今週の振返り】イベント全て無事通過して372円上昇した週

2014年09月20日 20:05

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新型iPhone、アリババのNY上場、FOMCにスコットランドの住民投票。心配がなくなれば為替も株価もお祭り騒ぎ。

 12日のNYダウは61ドル安で17000ドル割れ。NASDAQ総合指数は24ポイント下落した。ロシア制裁発動に加え、小売売上高の上昇ペースが速く利上げ早期化警戒感も出た。週明け15日のNYダウは43ドル高で3営業日ぶりに反発し17000ドル台を回復したが、NASDAQ総合指数は48ポイント下落した。13日発表の中国の鉱工業生産が5年8カ月ぶりの低い伸びで発電量も低下し、固定資産投資や小売売上高の伸びも減速。FOMC前の様子見ムードも影響しNYダウはマイナスで始まったが、午後はプラスに浮上した。アップルは「iPhone6」「iPhone6 Plus」の予約が開始24時間で400万台を超えiPhone史上最高と発表。16日朝方の為替レートはドル円は107円台前半、ユーロ円が138円台後半で、円安もちょっと踊り場。

 日経平均は52.23円安の15896.06円で始まる。TOPIXもマイナスでスタート。すぐに下げ幅を圧縮し、午前9時台はおおむね15900円を超えて推移する。TOPIXは1310オーバーを維持。9時48分に15926円まで上昇するがプラスにはならない。10時30分を回り、香港市場は台風接近で午前中の取引が中止、上海市場はマイナスで始まり、為替のドル円が円高に振れて106円台になると日経平均も15900円を割り込み、安値を更新しながら下落する。TOPIXも1310を割る。10時46分に15875円で底を打ち、11時台はドル円も107円台を回復して15900円の少し下で小動きし、前引けは15895円だった。

 後場再開2分前に最大震度5弱の地震があり、先物とドル円は下落し日経平均現物も再開直後に15871円の安値をつけたが、すぐに前引け水準を取り戻し15900円台も回復。日経平均はしばらく15900円前後で膠着していたが、1時40分すぎから為替のドル円が円安方向に動くのと同調して上昇し1時54分に15938円と前日終値にあと10円まで迫る。しかしプラス浮上はならず、2時台の日経平均は15920~15930円のレンジで小動きする。FOMC待ちにスコットランド待ち。いったん15910円台まで下げた後、終盤は15930円台に上昇するが大引けで押し下げられ、36.76円安の15911.53円と12日のメジャーSQ値15915円を割り込んで終え6営業日ぶりに反落した。日中値幅は67円。TOPIXは-2.86の1310.86で1310台は確保した。売買高は18億株、売買代金は2兆317億円で3営業日連続で2兆円台に乗せた。

 プラスセクター上位は情報・通信、空運、精密機器、卸売、水産・農林、小売など。マイナスセクター下位は不動産、保険、ゴム製品、銀行、非鉄金属、ガラス・土石など。

 16日のNYダウは100ドル高。NASDAQは33ポイント上昇し3営業日ぶりに反発した。FRBウォッチャーとして知られるウォールストリートジャーナルのジョン・ヒルゼンラス記者が、16~17日のFOMC後の声明では「低金利を相当な期間維持する」という表現に基本的な変更はないだろうという記事を書いたら3ケタ上昇。経済指標が良くなかった中国の人民銀行が5大銀行に大規模な流動性供給を実施する用意があると報じられたのも好材料。17日朝方の為替レートはドル円は107円台前半、ユーロ円は138円台後半で前日とほぼ同じ水準だった。

 日経平均は36.62円高の15948.15円でメジャーSQ値を軽々突破し前日の下落分をほぼ埋めてスタートした。TOPIXもプラス。調子よく16000円チャレンジかと思いきや午前9時8分の15969円をピークに伸び悩みしばらく15950円前後でもみあった後、9時40分すぎからTOPIXがマイナスに転落し日経平均もこの日の安値を取りながら下落し始める。それでもマイナスにはならず、9時58分の15921円で底を打ち10時台は15940円付近まで戻す。為替はドル円はあまり変化がなく、ユーロは最新世論調査で「スコットランドの独立賛成票は反対票を上回れない」という見方が浮上し139円寸前まで買われた。香港市場が9日ぶりに反発して上海市場もプラスで始まると、15930~15940円のレンジだった日経平均は15940円をオーバーする水準に切り上がる。しかしTOPIXは不動産とメガバンクの銘柄の下落が足かせになってプラスに浮上できない。11時台はそのTOPIXも一時プラスにタッチするが、前場終了前にスルスル下落して前引けは15929円だった。

 後場は少し下げて15924円で再開するが、アッと言う間にマイナス圏まで下落する。為替のドル円は107円台を維持したが、ユーロが少し安くなった。それでも午後1時までにプラスに浮上して15940円付近まで上昇する。1時台前半は15920円台を維持していたが、後半に下落して再びマイナスに。2時1分には15900円も割り込んで15897円まで下げるが、その後は夜のFOMCの結果待ちもあって下値が15900円、上値が前日終値での小動きが続く。プラスかマイナスか、のるかそるかの終盤だったが、大引け直前に15900円を割り込み22.86円安の15888.67円で安値引け、続落で終えた。日中値幅は81円。TOPIXも-5.90の1304.96で安値引け。売買高は18億株、売買代金は1兆8056億円だった。

 プラスセクターは鉱業、小売、医薬品。マイナスセクターで下げ幅が小さかったのは鉄鋼、食料品、情報・通信など。下げ幅が大きかったのは海運、不動産、その他金融、パルプ・紙、電気・ガス、倉庫などだった。

 17日のNYダウは24ドル高で3営業日続伸し取引時間中も終値も史上最高値を更新し、NASDAQは9.43ポイント上昇。FOMCの結果は量的緩和政策の10月終了を確認したが、ヒルゼンラス記者が書いたとおりゼロ金利は「相当の間」維持の姿勢を堅持した。利上げ懸念が後退して買われてもスコットランドの件で懸念売りが入って終盤は上値を抑えられ、霧はまだ晴れない。FOMCを無事通過してアメリカの長期金利は2.6%を超えて上昇。為替はドル円は108円台、ユーロ円は139円台に乗せ円安が急進し、ドル円はリーマンショック時の2008年9月の水準まで戻る。18日朝方の為替レートはドル円が108円台後半、ユーロ円が139円台前半だった。

 日経平均は147.80円高の16036.47円でいきなり1月9日のザラ場以来の16000円台に乗せて始まる。TOPIXもプラスで開始。しかし午前9時4分に16039円まで上昇した後は上値を抑えられ9時23分には16003円まで下げる。これ以上の上値は追えないようで、ドル円も108円台の後半から前半へ円高方向に振れていた。日経平均は大台すれすれで小動きするが変化が現れたのは10時台で、ドル円が再び108円台後半に振れ、日経平均は10時24分に16067円の高値を取る。中国人民銀行の8兆円もの資金供給にかかわらず上海、香港市場はマイナスで始まるが、日経平均は16050円前後で動きが止まる。その間にユーロ円が139円台前半から後半に動いていた。前引けは16049円だった。