安保法制整備前の交渉で内容改訂「本末転倒」

2014年10月09日 08:34

 民主党の福山哲郎政調会長は政府発表の日米ガイドラインの中間報告について「日米同盟が深化しガイドライン改定が議論されること自体は何ら否定するものでないが、『日米両国の全ての行為は日米各々の憲法及びその時々において適用のある国内法令によって行われる』と記述されているのに、国内法令が出ていない状況でどのような改定が行われるのか、関連法案の整備が先送りされている状態で本末転倒だ」と国内の安保法制整備前に日米交渉が先行して内容が決められていくのはおかしいと問題提起した。

 また福山政調会長は集団的自衛権にかかる日米協力の在り方についても、今後策定されるガイドラインで「詳述」として、具体的内容が明らかにされていないことにも苛立ちをみせた。

 中間報告は集団的自衛権の行使容認の閣議決定を踏まえた協力を「適切に反映させる」としているのみで、具体的内容を先送りしている。

 福山政調会長は集団的自衛権行使に関する基本的方向を決めた閣議決定についても「従来の憲法解釈の整合性を大きく逸脱するもので、新3要件は全く歯止めがないことが明らかになった」とも述べ、安倍内閣の姿勢を批判した。(編集担当:森高龍二)