シルバー人事センターの派遣 週40時間可能に

2014年10月11日 00:21

 国家戦略特別区域諮問会議は10日開、全国一律の保育士試験に加え、保育士不足に悩む自治体独自の「地域限定の保育士」資格創設や区域内の民業圧迫の恐れがない場合にはシルバー人材センターに週40時間の就業についても派遣事業を可能にする(現行週20時間)などの「追加の規制改革メニュー」を取りまとめた。

 安倍晋三総理は「新たに会社を起こす方の各種手続が一か所で処理できるワンストップセンターを作る。またシルバー人材センターで派遣される高齢者は週20時間しか働けなかったが、40時間働けるようにするなど、今回のメニューは、やる気のある自治体や民間企業からの真の事業ニーズをくみ取ったもので、岩盤規制分野にも更なる突破口が開き、新たな産業や雇用が創出されると確信している」と規制改革効果を強調し、期待した。

 ビジネス環境の改善では、外国人を含めた起業・開業促進のための各種申請ワンストップセンターを設置する。NPO法人設立手続きの迅速化を図る。地方自治体の一定の管理体制の下で家事支援サービスを提供する企業に雇用される外国人家事支援人材の入国・在留を可能にする。

 教育委員会の一定の関与を前提に、公立学校の運営を民間に開放する。医療法人の理事長要件を見直し、都道府県知事が医師以外の者を理事長として選出する際に基準について、特区においては法令上明記したうえで見直し、基準を満たす場合は認可する。

 インターネットでの酒類販売で特産品などを原料に、委託で製造された種類については受託製造者において前年度出荷量が3000キロリットル以上の品目であってもネット通販が可能になるように要件緩和を図る。(編集担当:森高龍二)