14年4~9月期の発受電電力量、4年連続で減

2014年10月14日 07:58

 4月が例年よりも気温が高めに推移したこと、また反対に夏場は気温が例年よりも上昇せずに低めであったことが影響して、2014年上半期(4~9月期)発受電電力量は前年を下回る結果となった。これで11年3月に発生した東日本大震災以降、4年連続で前年を下回ることとなった。

 10日、電気事業連合会が14年上半期(4~9月期)の発受電電力量(速報)を発表。それによれば、電力会社10社の合計は4345億キロワット時という結果であり、前年同期比3.9%ダウンであった。震災以来、4年連続で前年を下回った。また、電力会社10社はいずれもマイナスとなった。
 
 電源別に見てみると、火力発電が前年同期比2.2%ダウンの3101億9000万キロワット時で、水力発電は前年同期比2.2%アップの353億2800万キロワット時。水力発電は河川の流れが豊富だったことが影響して、プラスとなった。そして原子力発電は、現在すべての原子力発電所が稼働停止していることもあり、ゼロという結果。これで原子力発電は13年下期から2半期連続でゼロであった。

 燃料の消費実績を見てみると、火力発電用の石炭が2869万トン、液化天然ガス(LNG)が2741万トンという結果で、いずれも上半期としては過去2番目の消費実績であった。

 また電気事業連合会が同日に発表した9月の発受電電力量は、前年同月比5.2%ダウンの695億7400万キロワット時であり、これで6ヶ月連続でのマイナスとなった。電力会社10社うち、沖縄電力<9511>を除く9社がいずれもマイナスとなった。また東京電力<9501>は約1割の減少となった。燃料の消費実績は火力発電用の石炭が498万5000トンで、液化天然ガスが449万1000トンという結果であり、それぞれ9月としては過去2番目の消費実績であった。9月も全国的に気温が上昇せず、冷房需要が減少した。

 電力別に見てみると、火力発電は前年同月比4%ダウンの491億5895万キロワット時、水力発電は前年同月比20.1%ダウンの47億1735万キロワット時、原子力発電については12ヶ月連続でのゼロであった。(編集担当:滝川幸平)