9月の銀行貸出残高、36ヶ月連続のプラス

2014年10月14日 08:28

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日本銀行が10日、2014年9月の貸出・預金動向(速報)を発表。それによれば、全国の銀行の月中平均の貸出残高は前年同月比2.4%アップの416兆2325億円であったことがわかった

 日本銀行が10日、2014年9月の貸出・預金動向(速報)を発表。それによれば、全国の銀行の月中平均の貸出残高は前年同月比2.4%アップの416兆2325億円であったことがわかった。これで前年同月を上回るのは36ヶ月連続でのこととなる。伸び率を前月と比べると0.1ポイントアップしており、3ヶ月ぶりに伸び率がアップした。

 今回のポイントアップの要因には、企業のM&A(合併・買収)による大口融資が増加したこと、また円安進行により外貨建ての融資の円換算額が増加したことなどが挙げられる。また業態別に見てみると、大手銀行などの「都銀」は前年同月比1.2%アップの200兆9849億円で、「地方銀行」は前年同月比3.7%アップの170兆49億円、「第2地方銀行」は前年同月比3%アップの45兆2427億円という結果であった。そして「地方銀行」と「第2地方銀行」を合わせた貸出残高は前年度月比3.6%アップの215兆2476億円であり、前月よりも0.1ポイント伸び、また09年5月の前年同月比3.9%アップ以来となる、高水準となった。

 そのほか、信用金庫の貸出残高は前年同月比1.4%アップの62兆7893億円であり、銀行と信用金庫を合わせた貸出残高は前年同月比2.3%アップの479兆218億円。外国銀行の貸出残高(円貸出)は前年同月比6.7%ダウンの1兆9248億円であった。

 そして預金の平均残高については、「都市銀行」「地方銀行」「第2地方銀行」を合わせた合計は前年同月比2.9%アップの608兆5382億円であり、前月よりも伸び率は0.1ポイント拡大した。

 預金の平均残高を業態別に見てみると、「都市銀行」は前年同月比2.7%アップの299兆4918億円、「地方銀行」は前年同月比3.2%アップの245兆6373億円、「第2地方銀行」は前年同月比3%アップの63兆4091億円で、「地方銀行」と「第2地方銀行」を合わせた合計は、前年同月比3.1%アップの309兆464億円であった。
 
 日本銀行は今回の貸出残高の結果について、為替の要因を除いてもプラス基調にあり、中堅企業向け、中小企業向けにも広がりがみられるとの見解を示している。(編集担当:滝川幸平)