消費税増税前の駆け込み需要にともなう反動減の影響に合わせて、台風などの天候不順の影響もあって、2014年4~9月の白物家電の国内出荷額が前年を6.3%下回った。21日に日本電機工業会が発表した14年4~9月の白物家電の国内出荷額は、前年同期比6.3%ダウンの1兆1332億円であった。反動減や天候不順による影響により、エアコンを中心に出荷が落ち込んだ。
エアコンの出荷額は前年同期比10.3%ダウンの4100億円。また出荷台数も前年同期比9.3%ダウンの524万台であり、過去最高であった前年の実績を下回ることとなった。そのほか冷蔵庫の出荷額は前年同期比4.4%ダウンの2306億円であり、出荷台数は前年同期比12.1%ダウンの210万台と、こちらも出荷額、出荷台数ともに前年を下回ることとなった。エアコンに関しては、5ヶ月連続でのマイナスとなった。
また出荷額全体における製品別の割合はエアコンと冷蔵庫が5割以上を占める。しかしそのエアコンと冷蔵庫がマイナスとなったことで、全体も押し下がる結果となった。
そして同日、日本電機工業会は9月の白物家電の国内出荷額も発表。それによれば前年同月比1.9%アップの1706億400万円であり、こうして前年を上回るのは4月以来、5ヶ月ぶりのこととなり、相変わらず反動減の影響が続いているものの、個人消費マインドは回復傾向になるとの見方もなされている。
製品別に見てみると、冷蔵庫は前年同月比8.1%アップの404億3700万円。また401リットル以上の大型タイプの冷蔵庫についても、前年同月比5.8%アップの317億8200万円と前年同月を上回った。そして洗濯機も前年同月比19.1%アップの284億3000万円という結果であり、前年同月を大きく上回った。冷蔵庫、洗濯機が前年を上回るのは4ヶ月ぶりのこととなる。
まだまだ反動減の影響により落ち込み続けている家電だが、しかし単月だけを見てみればそれは回復傾向にあるとも言える。ただ、依然として安心できる状態にはなく、本格的な回復に至るにはまだまだ時間がかかりそうな気配だ。(編集担当:滝川幸平)