民主党の海江田万里代表は10日の記者会見で、一部与党から衆院解散、総選挙などの発言が出ていることに「総理が解散をおやりになるのなら、どうぞ解散してください」と受けて立つ姿勢を示した。
選挙になればアベノミクスの効果が論点になるとの見方を示した。民主党にとればアベノミクスで正規、非正規社員間の所得格差拡大や大手企業優遇政策、さらに国会で争点になっている労働者派遣法の改正案、政治とカネにまつわる相次ぐ閣僚の辞任、右傾化を強める安倍政権の体質、原発エネルギー問題、集団的自衛権をめぐる問題など、1年9か月で安倍政権と対峙する問題が山積している。
この日の会見で、海江田代表は「一部の企業や高所得者にはアベノミクスの恩恵があったかもしれないが、多くの国民の暮らしは良くなったか」と問題提起。
「中小企業の経営はうまくいっているか。国民の安心・安全は増しているか。国民が安倍政権に抱えている不安や疑問を野党第1党としてしっかり受け止めていきたい」と強調した。
また、労働者派遣法改正案の扱いで「与党は12日にも衆院で採決をと言っているようだが、断じて許されるものではない」と法案に対する参考人質疑や公聴会の開催など審議を行ったうえで、安倍総理出席の下での質疑をさらにすることが必要との考えを示した。(編集担当:森高龍二)