軽減税率賛同ボタン「ひとオシ」2万人超 公明

2014年11月28日 21:52

 高い標準税率への負担感を和らげるための「軽減税率」の導入について、公明党は「自民、公明与党両党は20日の税制協議会で食料品など生活必需品の消費税率を低く抑える軽減税率について『2017年度からの導入を目指す』と合意文書に明記した。17年4月からの消費税率10%への引き上げと同時に軽減税率の導入をめざすことになった」と党のHPで紹介。合わせて、ウエブサイトに「みんなでひとオシ軽減税率」を開設し、軽減税率の説明と世界の導入状況の概況を紹介。賛同者に「ひとオシ」のボタンを押して、導入を後押ししてもらっている。

 軽減税率がない場合「年収250万円人は年収1500万円の人に比べ税の負担感は2倍になる」という。一方で「経理事務の煩雑さや税収減などを理由に根強い反対の声もある」とし、軽減税率導入に「ひとオシ」で賛同を得たい考え。今月25日から開設し、27日に2万人のひとオシがあった。

 公明党は「与党税制協議会で経済再生と財政健全化を両立するため、消費税率10%への引き上げは2017年4月に行う。軽減税率制度については関係事業者を含む国民の理解を得た上で、税率10%時に導入する。2017年度からの導入を目指して、対象品目、区分経理、安定財源等について早急に具体的な検討を進めると明記した」と広報。軽減税率を2017年4月から導入することを目指すとしており、同時スタートを明言している。

 経理に煩雑さ軽減については「品目別の税額を記した納品書(インボイス)が必要になり、事業者の事務負担が重くなると心配する声に対して、今の帳簿と請求書を活用し、インボイス不要の簡易な経理手法を提唱している。軽減税率の対象にする品目の線引きが難しいとの指摘には「生活に欠かせない食料品(酒と外食を除く)と新聞・出版物を対象とする案を提示している」と説明している。

 党が示した軽減税率の海外の例では消費税20%のイギリスで食料品と医薬品、新部・雑誌は「0%」、20%のフランスで食料品は5.5%、医薬品は2.1%、新聞・雑誌で2.1%に設定されているとしている。(編集担当:森高龍二)