日経平均は73.09円安の17310.49円で始まる。TOPIXもマイナスでスタート。前場は値動きが乏しく、安値の17303円も高値の17346円も午前9時台のうちにつけ、43円の小さい値幅で動く。マイナスになると「GPIF、個人、日銀」の買い支え期待で自然に底堅くなる。アメリカの感謝祭前やOPEC総会待ちの動きづらさもある模様。上海総合指数は6日続伸、香港ハンセン指数は2日続伸で始まり、中国政府が2015年の経済成長率目標を7.5%前後から7.0%前後に引き下げても、上海・香港両市場の相互乗り入れと中国人民銀行の利下げの効果は続いている。アジアでは東京市場だけが前日比マイナスに取り残され、前引けは17333円だった。
正午頃から為替の円高が進行し、後場は様相が一変する。日経平均は前引けに近い水準で再開するが、午後0時台のうちに17300円も17250円も割り込み、0時57分に17212円まで下落。持ち直して1時台後半から17250円を少し超える水準で推移。2時30分頃からはこの日の大引けでTOPIXの指標組入比率のリバランスが実施される期待か上昇が始まり17300円にタッチするが、そこまで。終盤は大きく下落し17250円も割り込んでTOPIXリバランスの効果は「凶」と出て、終値は135.08円安の17248.50円で続落した。日中値幅は134円。TOPIXは-14.50と日経平均よりも大きく下げて1391.90で終えた。売買高は20億株、売買代金は2兆1444億円で、最近にしては商いが少なかった。
全セクターがマイナスで下落幅が小さいのは海運、電気機器、石油・石炭、金属製品、小売、精密機器など。下落幅が大きいのは鉱業、電気・ガス、不動産、保険、陸運、パルプ・紙などだった。
27日のアメリカ市場は感謝祭(サンクスギビングデー)の祝日で休場。28日朝方の為替レートはドル円118円近辺、ユーロ円147円近辺でユーロが安くなっていた。
ウィーンのOPEC(石油輸出国機構)総会は減産見送りと決まり原油安がなお続きそうな情勢の中、日経平均は91.66円高の17340.16円と反発して始まる。TOPIXもプラスでスタート。午前9時2分に17330円まで凹むが、すぐ急上昇して9時台は17350~17390円のレンジで動く。10時を回ると一段高で17400円台に乗せる。為替のドル円も118円台に乗っていた。上海はプラスとマイナスの間で乱高下し香港はマイナスで始まるが、日経平均は10時37分に17439円の高値をつける。その後もおおむね17400円台前半の水準を維持し、前引けは17406円だった。
後場は少し高く再開し、為替がなお円安に振れ午後1時を回ると17450円にタッチ。1時台は17450円前後で安定した値動きをみせ、2時台には一段高し2時17分に17471円の高値をつける。月末最終営業日で投資信託のリバランス買いも入っている模様。10月の新設住宅着工件数は前年同月比-12.3%で8ヵ月連続マイナスでも株価は反応なし。17400円台後半の安定した動きは終盤も変わらず、終値は211.35円高の17459.85円で3日ぶりに反発し、2勝2敗、前週末21日終値から102.34円のプラスで今週の取引を終えた。解散・総選挙に揺れた11月は10月31日終値から1046.09円も上昇して終了。日中値幅は141円。TOPIXは+18.44の1410.34で高値引けして3日ぶりに反発。売買高は23億株、売買代金は2兆2815億円だった。
プラスセクター上位は空運、海運、ゴム製品、保険、輸送用機器、銀行など。プラスセクター下位は鉄鋼、ガラス・土石、食料品など。マイナスセクターは鉱業、石油・石炭、パルプ・紙だった。
(編集担当:寺尾淳)