仕事前の時間を、勉強や趣味・スポーツなどの活動にあてる「朝活」。数年前からブームになっているが、実行する人は1割弱であることが、クロス・マーケティングの調査で分かった。「規則正しい行動の習慣付けができた」「時間を大切にできた」などのメリットを挙げる人が目立つ一方、「無理している、疲れる」と感じる人もいるようだ。
調査は今年10月、一都三県に住む20~69歳の働く男女に対し、ウェブアンケートで実施。「朝活」の認知度を尋ねたところ、全体の56%が「知っている」と答えた。若い人ほど認知度が高く、男女ともに年齢が上がるほど「知っている」人が減る。
現在、何らかの朝活に参加している人は9%だった。現在は参加していないが、過去に経験したことがある人は3%。最も多かったのが、朝活は「経験したことがない」で、9割を占めた。よくメディアに取り上げられる朝活だが、経験者は1割未満と少数派だ。
朝活には、個人で行う勉強や運動のほか、友人や会社の同僚など、仲間と実施するものや、企業・団体などが主催する有料のタイプもある。アンケート結果を見ると、「1人朝活」の実施頻度は「ほとんど毎日」という回答が5割を占める一方、有料が多い「団体朝活」でも4割程度は「週に4~5日」と答えており、熱心な人が多い。
朝活のイメージを自由に答えてもらったところ、男性の方が、「カフェに集まって勉強会をする。スポーツジムに行く」「行動的な人が行っているイメージ」など、具体的な回答が多かった。一方で女性は、「朝に何かする」「早起き」など簡易的な回答が多く、あまり具体的なイメージを持っていないようだ。
朝活への認知度は高いものの、中には「ま、熱心な人というか、好きな人は頑張ってください、という感じでしょうか。何でもかんでもネーミングして類型化するのも、どういう思考なのかな、と思います(男性40代)」、「朝から時間に余裕がある一部の人の活動。毎日遅くまで仕事をしている人間には縁のないもの(男性30代)」など、ややネガティブなイメージを持つ人も少なくないようだ。(編集担当:北条かや)