自民改憲案は憲法の基本的精神ないがしろ

2014年12月16日 07:33

 国会議席を失った民主党の海江田万里代表は15日午後、代表辞任を正式発表した。同日未明に議席を失う事が分かった時点で決意したとしている。

 また、安保法制の見直しや憲法改正にかかる国会論戦に自ら加わることができないことに「残念至極」と悔しさを滲ませた。さらに「自民党改憲草案を見ると古色そう然で、日本国憲法の基本的精神がないがしろにされている」と危機感もみせた。

 会見で海江田代表は「党は73議席を獲得したものの、全国を回って実感した『安倍政権の暴走を許してはならない』という国民の大きな声をしっかり受け止める数字にならなかった」と語った。

 背景のひとつに「十分に国民の皆さんからの信頼をつなぎとめられていないことが大きな原因」と政権奪還を自公に許す状況となった民主に対する国民からの政権政党までの信頼回復に距離があるとの認識をうかがわせた。そのうえで、海江田代表は「外部の有識者にも入ってもらった改革創生会議がまとめたプランもまだ緒についたばかり。(後任の代表には)改革創生会議のプランを着実に歩んでいただきたい」と託した。

 海江田代表は会見の中で「通常国会が始まると集団的自衛権の行使容認の法律をつくる。他国に出ていき、他国と戦火を交えることはあってはならない。安倍総理は憲法改正にも触れていた。憲法の平和主義、主権在民、基本的人権の尊重の3つの原則はしっかりと守っていかなければならない。こうした論戦に私自身が加わることができないのは残念至極」と悔しさを隠さなかった。(編集担当:森高龍二)