江渡聡徳防衛大臣は防衛産業の拡大につながるとして国民の間にも懸念の声が出始めている『企業への武器輸出の資金援助』問題について、記者会見で記者団の質問に「国民の方々がどのような考え方を持たれているか、様々なお考えがあろうかというふうには思っているが、国民の方々の懸念を払拭できるように丁寧な説明を進めながら、進めていく」との基本姿勢は何ら変える考えを示さなかった。
江渡大臣は、逆に「やはり国内の産業というものの基盤充実ということも考えなければいけない」とし、「国民の方々の雇用ということも考えて行かなければいけない」など防衛産業の基盤づくりや雇用にまで関連づけた。
そのうえで、江渡大臣は「あくまでも全体として決められた枠の中において、企業支援も含めながら、必要な措置を講じて行きたい。(武器輸出に関する)基準をきちんと守るということが最大限大事と思っている」と述べ「検討会で議論を進めて行く。議論の中身によって、より良い方向性というものが出されるのではないか」とした。
防衛省は国の資金で特殊法人などを設立し、そこを通して企業に低利融資し、防衛産業を育成する考えだ。また輸出した武器を相手国が使いこなせるよう訓練、修繕・管理を支援する制度なども整える。憲法に反しないか、慎重なチェック、監視機能の下で運用することが担保されなければ、国民の不安を払拭することもできないほか、周辺国への悪影響は避けられない。(編集担当:森高龍二)