ミスター年金・長妻元厚労相も民主党代表選へ

2014年12月28日 08:48

 民主党の代表選挙に岡田克也・元外務大臣、細野豪志・元環境大臣が出馬を明らかにしているが、27日までに、ミスター年金で知られる長妻昭・元厚生労働大臣も出馬することが濃厚になった。3人の中で最もリベラル派として知られる。

 長妻元厚労相は総選挙中も「民主党が二大政党の一角を占めるほど大きく、強い勢力として復活することを目指す。すべての人に居場所と出番のある社会を実現するまで、民主党を引っ張ってゆく覚悟で闘い続ける」と党への思いもにじませていた人物。

 先の総選挙で小選挙区(東京7区)を制し勝ち上がった。自身のフェイスブックでは「子育ての壁、進学の壁、非正規雇用の壁、女性就労の壁、低年金の壁、さまざまな”格差の壁”によって、富とチャンスが、一人ひとりに行き渡ることが妨げられている」と格差社会の弊害を重視し、分厚い中間層を再生させるとする党の目標に沿う考えを強く示していた。

 また長妻元厚労相は「強い者をより強くするだけのアベノミクスでなく、持続的成長を支えるための格差の是正を実行する」とさきの選挙でも訴え「分厚い中間層を再生させると同時に、すべての人たちが、最大限、持てる能力が発揮できる社会を実現したい」とアピール。

 「消えた年金や原発の安全神話を招いた、古い役所文化を変える闘いを続けている」とし、政治とカネの問題についても「経団連が企業献金の呼びかけを再開した。安倍内閣は経団連に有利な政策(原発再稼働、公共事業上乗せ、安く労働者を使える法案など)が続いており、政策をカネで買う、となりかねない行動。私は予算配分をゆがめる企業・団体献金を全面禁止することに取り組んでいる」として「特定の組織に引きずられないよう企業・団体献金を受け取らず、政治活動をしている」と表明している。

 いずれにしろ、安倍総理との党首討論で最もいやだと総理が感じる相手が野党第1党の代表になることが、党首討論や国会での論戦で、それぞれの問題をより鮮明にでき、かつ国民に国会で審議される法案などの課題が分かり易くなることから、きっちり対峙できる人物が党再生に欠かせない条件といえそう。代表選挙は1月7日告示、18日に党の両院議員総会で選挙が行われる。(編集担当:森高龍二)