原油相場の急落が続いている。国際指標となるWTI原油先物相場は、6月13日の1バレル107.68ドルをピークに、12月16日の取引では一時53.60ドルまで、既に50%を超える下落率を記録している。これは2009年5月1日以来となる、実に5年7カ月ぶりの安値である。ブレント原油先物相場もついに60ドルを割り込んでおり、原油価格はどこまで値下がりすれば下げ止まるのか、世界が注目している。
この原油価格の下落にともなってガソリンや灯油が大幅に値下がりしている。東京のガソリンスタンド激戦区ではレギュラーガソリンが130円台になってきている。
2014年12月25日14時に経済産業省資源エネルギー庁が公表した「石油製品価格調査結果」によると、12月22日(月)時点のガソリン等の店頭現金小売価格調査の結果は以下のとおり。
レギュラーガソリンが149.1円/リッター。これは前週の152.4円と比べ3.3円の値下がり、23週連続の値下げとなった。同時に軽油は129.3円/リッターで前週の132.2円と比べ2.9円値下がり23週連続の値下げとなった。また、灯油は95.1円/リッターで前週の97.8円と比べ2.7円値下がり18週連続の値下げとなった。灯油18リットル当たりの店頭価格は前週より49円安い1711円で、これも18週連続の値下がりだ。プレミアムガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は前週より3.2円安い160.0円で、これも23週連続の値下がりとなった。
レギュラーガソリン1リッター当たりの全国平均小売価格が140円台となったのは、2013年1月7日(148.8円)以来約1年11カ月ぶり。直近で最高値を記録した2014年7月に比べて2割以上安くなったこことなる。原油価格の下落に伴い、石油元売り会社が卸価格を引き下げたことなどが影響した。
都道府県別に見ると、3週連続で全47都道府県において値下がりした。最も高かったのは高知県の158.9円(前週159.0円)で、以下、長崎県の157.1円(同159.5円)、鹿児島県の156.5円(同160.3円)と続く。
経済産業省資源エネルギー庁の次回調査は1月5日(月)時点の価格を調査し1月7日(水)14時に公表する予定だ。(編集担当:吉田恒)