MotoGP 2014年シーズンの総括

2014年12月30日 18:06

 2014年のMotoGPを語る上で重要になるのが「レギュレーションの大幅な改定」である。

 2016年シーズンからMotoGPに参戦する全てのチーム及びメーカーに、ドルナが提供するECUとソフトウェアの使用を義務付けるという方針で動いている現在のMotoGP。これに向けて2014年シーズンからレギュレーションが大幅に変更されることになったのだ。

 新レギュレーションでは、2014年および2015年に関しては、「オープンカテゴリー」と「ファクトリーオプション」の2つのクラス分けがなされ、燃料やタイヤ、エンジンまたその開発などに対して、異なる規定が設けられた。

 オープンカテゴリーのマシンが24Lの燃料と1選手当たり12基のエンジン(1シーズンで)使用できるのに対して、ファクトリーオプションでは燃料は20L、エンジンは5基までに制限される。

 さらに、ファクトリーオプションのマシンはシーズン中のエンジン開発が凍結されるのに対して、オープンカテゴリーでは開発は自由であり、またオープンカテゴリーのマシンはタイヤもワンランク柔らかいものが選択できる。つまりファクトリーメーカーには大きな制限を課せられることになったのだ。

 また、特例として2013年シーズン未勝利のファクトリーメーカーについては、エンジンは1選手につき12基まで(開発凍結なし)、燃料24L、オープン用のタイヤ、かつオリジナルのソフトウェアの使用を認めるという特例が設けられた。

 この大幅なレギュレーション変更によってドゥカティはファクトリーメーカーながら、オープンカテゴリーと同様の条件で2014年シーズンに参戦できることとなった。

 開幕直前まで大幅なレギュレーションの改定に揺れたMotoGP2014シーズンだが、開幕直後からM・マルケス(レプソル・ホンダ)の快進撃に世界が沸いた。

 カタール・ドーハのロサイル・インターナショナル・サーキットで開幕した2014年シーズン、開幕戦からM・マルケスはその強さを見せつけて連戦連勝。正に無敵という言葉に相応しい安定した強さを見せつけた。

 また、M・マルケスのチームメイトD・ペドロサ、モビスターヤマハMotoGPのV・ロッシは共に好調をキープ。M・マルケスには届かないものの、安定した走りを見せ、常に高位をキープした。

 特にV・ロッシは2013年シーズンに比べるとかなりの好調ぶり。一時は引退も視野に入れていると言われていたV・ロッシだが、その実力を周囲に見せつけ現役続行を決めた。
 
 これとは対照的に不調に喘いだのが2013年シーズンにM・マルケスとチャンピオンを争い、M・マルケスの一番の好敵手と見られていたJ・ロレンソ(モビスターヤマハMotoGP)だった。

 J・ロレンソは開幕戦カタールGPでは転倒リタイア、第2戦のアメリカズGPではフライングによるペナルティを受け10位、とシーズン序盤に大きく出遅れてしまった。

 J・ロレンソは、3戦目からは大きなミスはなく、またフリー走行や予選ではまずまずの走りを見せるものの、決勝では本調子とは言えない走りが続いた。この間にもM・マルケスは優勝を重ね、他のライダーとのリードを順調に広げた。

 だが、サマーブレイクを挟んだシーズン後半戦、それまでのM・マルケスの独走態勢に徐々に変化が見られるようになった。

 誰がマルケスの快進撃を止めるのか、今シーズンの見どころの一つとなった「ストップ ザ マルケス」を果たしたのは、M・マルケスのチームメイトであるD・ペドロサ。11戦目のチェコGPで、D・ペドロサは今季初の優勝を手にし、M・マルケスの連勝を止めた。