安倍晋三総理は5日の年頭記者会見で「日本のどの地方に行っても魅力的な資源が必ずある。そうした各地域特有の産品や観光資源を全国の人に、世界の人たちに知ってもらい、市場を拡大するための後押しを徹底して行っていきたい。地方資源の掘り起こしは中山間地域にも仕事を生み出していく」と述べ、ふるさと名物の開発、販路開拓を推進するために必要な法案を次期通常国会に提出するとした。
また「どの地域に住んでいても豊かで安心して生活できる環境を整えていくことが重要」と述べ「人口減少に直面している中山間地域では、小さいながらも充実した拠点を整備していく」とし「医療や介護や福祉、買い物、物流といった生活サービスを一定のエリアに集めていくということ、地域の絆の中で文化、スポーツ、生涯学習活動など地域の実情に応じたコミュニティーの拠点としての機能も強化していく」考えを語った。
安倍総理は「霞が関でいろいろなことを決めていくということではなく、あくまでも地方が自ら考え、行動し、変革を起こしていくこと。地方の発意に基づく取り組みをして、国も予算や人材等あらゆる方策を使って応援をしていく。その中において各地方が知恵を競い合い、地方創生を加速して頂くということ」と自主性に期待した。
また「地域の実態は大都市と異なり、やる気とアイデアがあっても事務負担など、国家戦略特区実現のハードルが高いのが実情」とも述べ、これをサポートするため「例えば事業計画作成のための申請書類や必要な会議の徹底した簡素化に取り組んでいく。また自治体の首長の思いと事業者と規制改革とをつなぎ合わせて、事業化に向けた国との調整事務を担う専門人材を派遣していく」など人的支援も含め国として全面的に支えていく考えを強調した。(編集担当:森高龍二)