物混入相次ぐ。マックの業績に打撃必至か?

2015年01月12日 13:23

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マクドナルドが状況を打破するためには、何よりもまず顧客の信頼を回復するような抜本的な施策が必要となるだろう

 食品の異物混入が相次いで発生している。先月もまるか食品の「ペヤングソースやきそば」に異物が混入していたとして、混入していた商品だけでなく全商品の自主回収と生産中止が発表されたばかりだが、今度は大手ハンバーガーチェーンの日本マクドナルド<2702>が7日、福島県郡山市で販売したデザートの「サンデー チョコレート」にプラスチック片が混入したいたことを明らかにした。そのほか日本マクドナルドでは、チキンナゲットやフライドポテトなどの商品にビニールやプラスチック片、そして人の歯などの異物混入がすでに発生している。

 プラスチック片が混入していたのは、2014年12月19日に福島県郡山市で販売された「サンデー チョコレート」で、混入したプラスチック片は製造機械の破損した部品の一部とのこと。そして日本マクドナルドは原因が解明されるまで、このフリーザーを利用した商品の販売を中止する。また、青森県三沢市や東京都江東区の店舗でもチキンナゲットにビニール片のような異物が混入していると購入客から指摘を受けており、日本マクドナルドは1つ1つの案件に関して、保健所に報告するなど原因を究明するとしている。

 15年1月3日に青森県三沢市で販売した「チキンマックナゲット」1ピースに、青色のビニール片が混入していた件については、工場で青いビニール片を使っていることから工場で混入した可能性があるとして、5日からこの商品が製造された同工場での同製造日の「ナゲット」の販売を中止。さらにビニール片の成分分析も行っている。同工場での同製造日の「ナゲット」は1246ケースあり、そのうち99%は販売済みとのこと。

 そして14年夏に大阪府河内長野市で販売した「マックフライポテト」に人の歯が混入していた件については、現時点では工場での混入は考えにくいとの考え方を示している。

 中国期限切れ肉問題などで業績を落とす日本マクドナルドにとって、今回の異物混入は間違いなく大きな打撃を与えることだろう。14年12月の全店売上高は中国期限切れ肉問題の影響が長引いたため、前年同月比21.3%ダウンという結果に。これで6ヶ月連続で2桁のマイナスとなった。この状況に今回の異物混入問題の影響が加われば、さらに業績が落ち込む可能性もある。こうした状況を打破するためには、何よりもまず顧客の信頼を回復するような抜本的な施策が必要となるだろう。(編集担当:滝川幸平)