東芝<6502>は22日、あらゆる「モノ」がインターネットにつながるIoT(Internet of Things)を活用した事業推進を加速するため、4月1日付でグループ内に分散しているICTソリューション関連部門を社内カンパニーであるクラウド&ソリューション社に統合すると発表した。
IoTを活用した新しいサービスやソリューションでは、クラウドコンピューティングや大量の情報を高速に処理するビッグデータといったソフトウェア技術の活用が不可欠となる。今回の統合によりグループ内のICTに関わる人財を集結し、ビッグデータ解析技術やリアルタイムに情報を処理する技術をはじめとするICT関連技術の開発力を強化する。
さらに、多様な機器やシステムに関する要求仕様、今後求められるニーズの予測や制御技術など、各事業グループ(電力・社会インフラ、コミュニティ・ソリューション、ヘルスケア、電子デバイス、ライフスタイル)の持つ幅広い知見やノウハウを融合し、IoT共通基盤を開発する。このIoT共通基盤を活用し、機器などの「モノ」をネットワークでつなぎ、統合的に監視、分析、制御する新たなIoTサービスやソリューションを創出する方針だ。これにより、機器などの「モノ」ビジネスから、「モノ」の持つ情報を活用した「モノ+こと」ビジネスへの転換を加速していくとしている。
今回の組織再編では、コーポレート部門の情報システム部、ソフトウェア技術センターと、システムインテグレーション事業を行う東芝ソリューションの一部事業をクラウド&ソリューション社に統合。また、東芝グループ向けに情報システムサービスを提供している東芝インフォメーションシステムズを、クラウド&ソリューション社傘下とする。(編集担当:慶尾六郎)