東電、発電の効率化などにより2年連続経常黒字

2015年02月03日 08:41

 現在、九州電力<9508>の川内原発1号機、2号機が再稼働に向けての動きを早めており、それに伴い「再稼働すべき」「再稼働すべきでない」それぞれの意見が飛び交っている状況ではあるが、しかし原子力発電全体を見てみると、再稼働の見通しが立たない所がほとんどである。そうした状況の中、東京電力<9501>が30日、2014年4~12月期の連結決算を発表。それによれば、経常利益は前年同期比20.0%アップの2270億円であり、これまでの状態から大きく改善することとなった。修繕費を削減したり先送りしたこと、また燃料費が安い石炭火力発電の稼働割合を増加させたことなどが寄与した模様だ。

 東京電力の発表によれば、2014年4~12月期の売上高は前年同期比2.8%アップの4兆9325億円で、経常利益は前年同期比20.0%アップの2270億円という結果であり、これにより9ヶ月間の連結決算としては2年連続で経常黒字を確保した。

 売上高が増加した要因として、電気料金収入の単価が上昇したことなどが挙げられ、また経常利益が増加した要因として、燃料費が安い石炭火力発電の稼働割合を増加させたことなどが挙げられる。

 そして東京電力単体での経常利益は前年同期比27.7%アップの1827億円であり、東京電力は14年1月に新潟県の柏崎刈羽原発4基の再稼働を織り込んだ上で、「今年度は単体で約1700億円の経常黒字」という目標を掲げていたが、しかし柏崎刈羽原発4基の再稼働の見通しが立っていない現在の状況でも、目標は達成することができる見通しだ。

 こうした状況に対して「原子力発電なしでも、やっていくことはできるのではないか?」という意見も出ているようだが、しかし東京電力としては今年1年間は電気料金の再値上げを実施しないことから、来年度以降の経営は予断を許さない状況が続くとし、さらに現状を継続するためには原子力発電所の再稼働が必要であるとの見解を示している。

 はたしてこの東京電力が示す「原子力発電所の再稼働が必要」という見通しがどのていど「正当性」があるのかどうかはわからないが、おそらくそれは「現実的な意見」であるのだろう。しかし、11年3月の悲劇を繰り返さないためには、そうした「現実的な意見」だけでなく、もう少し「理想」によった意見、あるいは考え方も必要になってくるのではないだろうか?(編集担当:滝川幸平)