平成26年中の経常収支は速報値で2兆6266億円と統計比較できる1985年以降で過去最少になった。財務省が9日発表した。
財務省の発表した国際収支速報によると輸出は自動車や科学光学機器を中心に増加し、輸出額は74兆1225億円と前年に比べ6兆2936億円、率にして9.3%増加した。一方、輸入額も84兆4862億円と前年より7兆8839億円、率にして10.3%増加し、輸入が輸出を大幅に上回った。液化天然ガスや半導体など電子部品を中心に輸入が増えたことが最大要因になっている。
また、サービス収支は3兆932億円の赤字だが、「旅行収支」が過去最少の赤字になったほか、「知的財産権等使用料」が過去最大の黒字(いずれも平成8年以降)になったことを反映した。
また第1次所得収支は直接投資に係る配当金・配分済支店収益の受取増加等で直接投資収益が増加したことなどから18兆712億円と前年に比べ1兆5957億円(率にして9.7%)増加した。第2次所得収支は1兆9877億円の赤字になった。(編集担当:森高龍二)