富士重、国内専用車「レヴォーク」を欧州に投入

2015年02月10日 08:16

 主力市場であるアメリカで、2014年の暦年の販売台数が50万台を超えて過去最高を更新させた富士重工業<7270>だが、しかしそうしてアメリカ市場での販売が好調に推移している一方、ヨーロッパでの販売は苦戦を強いられている。その状況を改善させるべく、富士重工業は国内市場専用車として14年に投入したワゴン車「レヴォーグ」を、年内にヨーロッパで発売するとの発表を行った。

 スイスにて3月に開催予定の「ジュネーブ国際モーターショー」で、発売に先駆けて「レヴィーク」を出展し、ヨーロッパで初公開させる。「レヴォーク」はスバルがこれまで培ってきた「安心で愉しい」車づくりのノウハウと、最新技術を注ぎ込むことで新世代のスバルを具現化した新型車で、昨年日本市場に投入された。そして「レヴォーク」は日本の狭い道路や住宅事情を鑑みて、主力である「レガシィ」のツーリングワゴンを生産終了させたことを機に、それよりもひと回り小さいサイズで開発したモデルであり、ヨーロッパの市場では日本と同じように小さいサイズの車種が好まれるという傾向があることから、現地の販売会社からも投入を求める声が出ていた。こうした声を受けて、富士重工業もこれまでの投入を検討し続けてきていたという。

 これまでこの「レヴォーク」は国内市場専用車とされていたが、しかしそれをヨーロッパ市場に投入させることで、これまで苦戦を強いられていた同市場にて挽回をはかりたいとしている。

 また「ジュネーブ国際モーターショー」では「レヴォーク」以外にも、新型「アウトバック」も出展される。新型「アウトバック」は乗用車の快適性、SUVの走破性、ステーションワゴンの積載性をあわせ持つ、独自のコンセプトを具現化したスバルクロスオーバーモデルの最上級車種で、運転支援システム「アイサイト」を搭載しており、欧州各国の交通関連当局などで構成された独立機関が行う安全性能評価「ユーロNCAP」の14年安全性能総合評価で最高評価を獲得している。(編集担当:滝川幸平)