ヨーロッパにおける自動車市場が好調に推移している。欧州自動車工業会(ACEA)が17日、2月の欧州連合(EU)の乗用車の新車登録台数(マルタを除く27ヶ国ベース)を発表。それによれば前年同月比7.3%アップの92万4440台であり、1月に引き続き2月も好調さをキープする結果となった。
こうして前年同月を上回るのはこれで18ヶ月連続で、ヨーロッパの市場で新車需要が回復傾向にあることがうかがえる。しかし1月の新車登録台数と比較するとその伸び幅はやや縮小している。1~2月の合計で見てみると、前年同期比7%アップの190万台であり、ヨーロッパ主要国の市場の伸びが、全体の底上げに寄与した形となった。
2月の結果を国別に見てみると、スペインが前年同月比27%アップと大きく伸長、またイタリアも前年同月比13%アップ、英国も前年同月比12%アップとそれぞれ高い伸びをみせ、ポルトガルとアイルランドについても2桁伸長をみせた。そしてヨーロッパ最大の市場であるドイツは前年同月比6.6%アップ、フランスも前年同月比4.5%アップとそれぞれ堅調に推移した。
またブランド別に見てみると、ドイツの高級車メーカーであるBMWは前年同月比17%アップ、ダイムラーは前年同月比13%アップとそれぞれ2桁伸長をみせた。しかしその一方、アウディは前年同月比2.9%アップとやや伸び率が低下した。
そのほか、市場最大手のドイツのフォルクスワーゲンは前年同月比13%アップ、そのフォルクスワーゲンの競合メーカーであるフランスのルノーは前年同月比9.9%アップ。またアメリカのフォード・モーターは前年同月比6.9%アップ、アメリカのゼネラル・モーターズ(GM)傘下である、ドイツのオペルについては前年同月を下回り、前年同月比7.8%ダウンという結果であった。
そして日本メーカーについては、三菱自動車<7211>が前年同月比47.1%アップ、日産自動車<7201>が前年同月比28.8%アップとそれぞれ好調に推移し、トヨタ自動車<7203>も前年同月比7.6%アップと前年同月を上回った。しかしその一方で、マツダ<7261>が前年同月比1.1%ダウン、ホンダ<7267>が前年同月比6.0%ダウン、スズキ<7269>が前年同月比7.8%ダウンとそれぞれ前年同月を下回る結果となった。(編集担当:滝川幸平)