米国との取り決め先行「言語道断だ」と民主非難

2015年04月29日 09:19

民主党の岡田克也代表は28日、日米ガイドラインの合意について「集団的自衛権行使を容認する憲法解釈の変更を前提とし、安全保障政策の根幹に係る大転換であるにもかかわらず、国会議論も国民の理解もなく、関連法案すら提出していない段階で米国との取り決めを先行させたもので、言語道断だ」と強く非難した。

 民主党は「既成事実を作った上で法案審議に臨もうとする手法は、国民無視、国会無視の極めて乱暴なやり方で、民主主義に対する挑戦と言っても過言ではなく、到底認められない」と国会審議も経ないまま、日米間で既成事実を作ってしまうものだと民主主義の手続き上も深刻な問題だと提起した。

 また、ガイドラインの改定内容についても重大な問題があると指摘した。この中で「周辺事態の概念を捨て去り、集団的自衛権の行使も前提に、自衛隊の活動を地球規模に広げるものである」とし「私たちは憲法の精神に則り、専守防衛に徹するとの観点から、安倍政権が進める集団的自衛権の行使は容認しない」と明言。

 そのうえで「自衛隊の海外における歯止めのない活動拡大に反対する」とし「周辺の概念は堅持すべきであり、国際社会の平和と安全のための米軍支援は、恒久法ではなく、必要に応じて特措法で検討されるべきである」と政府・与党の安保法制の見直しに憲法上も問題があるとし、「安倍政権が進める集団的自衛権の行使は容認しない」姿勢を明確にした。また「、国会における十分な審議を通じた責任ある説明を求める」としている。(編集担当:森高龍二)