後半国会で安保法制とともに大きな与野党の争点になる労働法制の見直しについて、民主党の岡田克也代表は11日、連合が国会内で開催した労働者保護ルール改悪阻止を求める5.11院内集会に出席し、「党挙げて法案成立阻止に向けて戦っていかなければならない」と廃案へ全力で取り組む考えを強調した。
岡田代表は「派遣をはじめ不安定な雇用が増える中で、さまざまな日本の根源的な問題が起きている。賃金が上がらない中で結婚や子どもを持つことをあきらめ、少子化が進んでいる。そういう根源的な問題を含む改悪だ」と労働者派遣法の見直しについて問題点を提起した。
また、残業代ゼロ法案といわれる労働基準法の見直しについても「労働時間規制は働くことについての最も基本的ルール。法案は例外をいとも簡単に作り、いったん作ったらどこまで広がるか分からないというものだ。過労死という大きな問題に根本的な対策を打たずに自由化を進めるのは基本的な方向性が間違っている」と批判した。
また枝野幸男幹事長も労働法制の見直しについては記者会見の中で「派遣法改悪の問題点はこれまでも訴え続けてきているが、さらに、いわゆる残業代ゼロ、サービス残業合法化が他人事ではないということを一般的な給与所得者に伝え、そのことによって世論のうねりを作り出せていけるかが重要」とし「国会審議だけでなく、さまざまな活動を通じて世論喚起をしていきたい」と世論を背景に、廃案に追い込みたい姿勢を示した。(編集担当:森高龍二)