安保法案は名称と裏腹「戦争法案」と社民が声明

2015年05月15日 07:51

政府・与党のめざす安保法制は戦争する国への戦争法案だと強く反対を訴えている社会民主党は14日、政府が安保法制を閣議決定したのを受けて「戦争法案の閣議決定に抗議する」との声明を発表した。

 声明では「国際平和支援法案、平和安全法制整備法案の2法案を閣議決定したが、これらの法案は、昨年7月の集団的自衛権行使容認等の閣議決定と、この4月に合意した新日米ガイドラインを法的に担保するものであり、平和や安全という名称とは裏腹に、戦争をするための戦争法案というべき内容だ」と強く批判。「安倍政権の暴挙に対し抗議し、撤回を求める」とアピールしている。

 また、それぞれの法案について「国際平和支援法案は新たな立法なしに多国籍軍等の戦争を自衛隊が随時支援できるようにするための恒久法。平和安全法制整備法案は存立危機事態の定義を定めて、わが国が攻撃されていなくても戦争に参加する集団的自衛権行使を可能とする。他にも周辺事態法などの地理的制約は撤廃されて、米国以外の軍隊も支援できることとなり、PKO活動の際の駆けつけ警護が可能となり、武器使用権限も拡大されるなど、自衛隊の活動内容は大幅に拡大する」と警戒。

 そのうえで「2法案は、平和憲法下のわが国の基本政策を180度転換し、戦争を放棄した平和国家日本のあり方を根本から変えるものであり、とうてい認めることはできない」とし「戦争に向けてひた走る自公政権の暴走を止めるために、院内外の闘いと深く連帯して全力で取り組む」と法案に反対する運動を国会内外で連携して広げる姿勢を打ち出している。(編集担当:森高龍二)